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【PTHOU】山本賢太郎/市川ユウキのドラフト【Day1】

山本市川650x350

待望のプロツアー『破滅の刻』、1日目がいよいよ始まりました。まずはざっと会場の風景をご紹介。

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会場のみやこめっせ。今日はほかにもいくつかのイベントが開催されています。

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ドラフトが始まる前の場内。「統計を取るため、各パックの初手で取ったカードを報告してください」という全体アナウンスがありました。

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ショップにて、プロツアー限定のTシャツやパーカー、メッセンジャーバッグなどを販売しています。

最初のドラフトではTeam Cygamesの山本さんがフィーチャーされ、全世界にピックの一部始終を中継されました。上家はルーカス・ブロホンさん、下家はジェイコブ・ウィルソンさんで、そのほかのメンバーも大変豪華なテーブルです。

山本さんは緑が確定、2色目はおおむね黒になりそうという流れでドラフトを進めていましたが、3パック目を開封すると初手が《イフニルの魔神/Archfiend of Ifnir(AKH)》。その後緑黒のカードばかり流れてきて、英語版の実況が「ワーオ! オーマイグッドネス!」と盛り上がります。しかし山本さんはまったく表情を変えないので、「ちょっとくらい笑顔を見せてよ! いったい何が不満なの!?」とも言われていました。のちほど本人に聞いたら、「バレるから笑わなかったけど、心の中ではニコニコしていた」そうです。

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ピックを記録する大勢の人たちに囲まれた、フィーチャーのドラフトテーブル。

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プレスルームにはスクリーンがあるので、中継される山本さんをスタッフ一同で応援していました。
 
●山本賢太郎のドラフト

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マイク・シグリストさんとのフィーチャーマッチ。

山本さんは前述のとおり、『アモンケット』の強いカードが多く入った緑黒です。

ピックの流れ

山本

1-1は《不吉なスフィンクス/Ominous Sphinx(HOU)》(5マナ4/4飛行、サイクリングで-2/-0)、1-2は《穿刺の一撃/Puncturing Blow(HOU)》(4マナ5点火力)を取って、素直に青赤で行こうかと思ったけど、その後赤と青のカードがパッとしなくて緑をやる流れになり、2色目を探しているときに1-6か1-7で《致死の一刺し/Lethal Sting(HOU)》(黒の3マナ除去)が回ってきたので、緑黒もいけるかなという感じでした。

2-1は《猛り狂うカバ/Rampaging Hippo(HOU)》(6マナ5/6)です。緑黒寄りになっていたところに、3パック目では完全に緑黒が空いていて、3-1で《イフニルの魔神/Archfiend of Ifnir(AKH)》を引いたのはまあラッキーでしたけど、3-2から《毒物の侍臣、ハパチラ/Hapatra, Vizier of Poisons(AKH)》、《潰滅甲虫/Decimator Beetle(AKH)》2枚と緑黒のカードが次々に流れてきて、内心では「祭りやん」と。

自分としては、緑黒は全然悪くない感触で、除去がちゃんと取れてれば緑黒+αは十分アリな選択です。先週のグランプリでも、緑黒タッチ赤を組んで3-0しているので。ただ、今回は上のルーカス・ブロホンが黒をやっていて、除去があまり流れてこなかったのがちょっと……。

あと緑の優良コモン《頭巾の喧嘩屋/Hooded Brawler(AKH)》(3マナ3/2、督励で+2/+2)を流して赤白の《名誉ある門長/Honored Crop-Captain(AKH)》(2マナ3/2、攻撃クリーチャー+1/+0)をカットした部分は、3マナ域がもう十分取れていて、余るくらいだったからですね。

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山本さんのデッキ

対戦結果

1戦目はフィーチャーマッチで勝利しましたが、2戦目はマイク・シグリストさん、3戦目はルーカス・ブロホンさんと立て続けに強豪に当たり、1-2となりました。また2戦目の3ゲーム目ではクリーチャーを出す順番が間違いだったかもという反省点があるそうです。
 
●市川ユウキのドラフト

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市川さんは残念ながらカードの出があまりよくなかったため、「デッキが弱い」と嘆く厳しい幕開けとなりました。

ピックの流れ

市川

1-1はろくに何もなくて、《毒の責め苦/Torment of Venom(HOU)》(-1/-1カウンター3個)と《穿刺の一撃/Puncturing Blow(HOU)》(4マナ5点火力)とかがあったけど、赤は2枚あったのでかぶるのを避けて、黒でスタート。1-2も同じ《毒の責め苦/Torment of Venom(HOU)》で、黒は確実に使うだろうなと。1-3で《王神の天使/Angel of the God-Pharaoh(HOU)》(6マナ4/4飛行)、1-4は《尽きぬ希望のエイヴン/Aven of Enduring Hope(HOU)》(5マナ3/3飛行+3ライフ)と取って、白黒ミッドレンジの形にしようかなと思ってました。

そしたら1-5くらいで《啓示の刻/Hour of Revelation(HOU)》(全体除去)が流れてきて、白黒で除去コンっぽいのができそうだと思ったけど、そこからあまり黒が流れてこなくて、じゃあ緑白のランプっぽい形にしたほうがいいのかなと思ってマナクリーチャーを取ったりもしたんですけど、緑は返しがよくなくて、そのままズルズル……という感じでした。

ただ、あとで確認したら上家は青赤で、上には白と黒があまりいなかったし、かといって緑も別に流れてなかったから、色の選択を間違ったという感じでもない。とはいえ黒はそんなにカードが強くなくて……すごく難しかったですね。

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市川さんのデッキ(平地8、沼8)

対戦結果

《啓示の刻/Hour of Revelation(HOU)》と除去で耐えつつ、たくさんいる永遠クリーチャーを生かして勝つというプランでしたが、相手にそれより早く展開されたり、また構成的に対処できない大型クリーチャーが出てきたりすることが多く、0-3という結果になってしまいました。「1戦目は相手のデッキがすごく強かったからどうしようもないけど、2戦目と3戦目のどっちかは勝ちたかった」と市川さんは悔しさをにじませていました。

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