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【PTKLD】渡辺さんおめでとう!ハワイ流の殿堂セレモニー【Day0】

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プロツアーの前日、10月13日(木)の夜に渡辺さんの殿堂入りを祝うセレモニーが行なわれましたので、その模様をお伝えします。

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まずは渡辺さんの部屋で袴の着付けをします。紐の結び方が複雑で、とても手間がかかります。帯をがっちり巻きつけるので息苦しく、立った状態から座るのも難しいのですが、袴のつくりのせいか、着るだけで背筋が自然と伸びるとのことでした。

苦労して着終わり、19時30分に会場となるホテルの宴会場へ到着。
ロビーで待つ間、続々と過去の殿堂プレイヤーたちやその家族がやってきて、渡辺さんに次々とお祝いを言いに訪れます。みんなスーツでびしっと決めていて、大会中とはおもむきが違ってかっこよく見えました。
渡辺さんが招いた日本人のゲストや、ニコニコ生放送の実況解説陣はみんなハワイならではの正装ということでアロハを着用。津村さんだけ「I LOVE MTG」Tシャツで、まるでパジャマのようなラフさでしたが、ウィザーズ社のものすごい偉い人、スコット・ララビーさんに「あちゃー」という顔をされながらもOKがもらえたので、マジック的には正装だと認められたようでした。
女性は本物の花、男性は木の実でできた立派なレイをかけてもらいました。

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袴に木の実のレイをかけると、急に和尚さんっぽい雰囲気になります。

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同時に殿堂入りしたオーウェン・ターテンワルドさんと

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ゲストや実況解説の皆さんと

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20時に会場内に入ると、殿堂入りした2人のパネルが飾られています。去年殿堂セレモニーを経験した八十岡翔太さんによると、このパネルは後日自宅に送られてくるのですが、家には置く場所がないので未開封だそうです。

会場は結婚式のような雰囲気。円卓があり、ハワイの伝統的な料理を現代風に食べやすくアレンジしたメニューの数々が出されます。タロイモをフルーツソースで味付けしたもの、カルアポークという豚肉の蒸し煮(白米が欲しい味でした)、ほうれんそうのココナッツクリーム煮、マヒマヒのレモンソテーなどなど。

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テーブルのごちそうと渡辺さんの紹介ミニパネル

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殿堂セレモニーのパンフレット。渡辺さんらの詳しいプロフィールや、今までに殿堂入りした全員の写真などが載っています。

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ステージではハワイ音楽の生演奏が行われ、スクリーンに渡辺さんとオーウェンさんの昔から最近までの数々の写真が映し出され、いつの時の写真かみんなで思い返している会話が繰り広げられていました。

20時30分にセレモニーがスタートしました。
先にオーウェンさんの紹介と受賞が行なわれ、次に渡辺さんの番です。
まず、いろいろな人からの紹介コメントのムービーが流れ、市川ユウキさんや中村修平さんにリーシータンさん(香港の強豪プレイヤー)、殿堂プレイヤーのポール・リェーツェルさんらが話し、鍛冶友浩さんの「日本を代表するプレイヤーであることに間違いありません」という言葉を締めに、渡辺さんが登壇。

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真面目に語る市川さんがいきなり映し出されたので、日本のテーブルからだけ笑いが起きました。

 

 

渡辺さんは、ご自分で書いた原稿の英語に翻訳したものを堂々と英語でスピーチしました。渡辺さんらしいすばらしい内容ですが、動画では英語バージョンが見られると思いますので、ここで日本語の原文をご紹介します。

渡辺
「これは難しそうなゲームだな」
自分が子供の頃にマジックというゲームと出会ったとき、一番最初に抱いた感想です。
実際にプレイしてみて、最初の感想が正しいということとともに、こうも思いました。
「このゲームは難しい。そして、とても奥が深く、面白い」
元々ゲームが好きだった自分は、この難解なマジックというゲームにどんどん惹かれていきました。そしてマジックに惹かれ続けて16年。
ひたすらこの難しいゲームに挑み続け、気がついたときには、自分にとってマジックはただのゲームではなくなっていました。
例えるなら、人生の半分以上を共に過ごした親友のような存在ですね。
楽しかったことも、辛かったことも、そのほとんどがマジックを通じて得た経験です。
今ではマジックのない生活は考えられませんし、これからも、自分の人生はマジックと共にあるでしょう。

今回「殿堂」という栄誉を貰うことになり、ある種の達成感もあります。
ですが、この栄誉に満足せず、これからもプレイヤーとして更なる高みを目指して精進していこうと思います。
プロツアーの優勝トロフィーを掲げる日まで、自分のマジックに対する挑戦は終わりません。

これからもより一層このゲームと深く関わっていくことになる幸せを噛み締めながら、このスピーチを終わりにしたいと思います。
最後に、マジックという偉大なゲームと、それに携わる全てのマジックファンに感謝を。
ありがとうございました。

 

 

のちほど、英語圏の人からも「とても感動的なスピーチだった」と渡辺さんが握手を求められるなど、伝えたいメッセージはちゃんと会場に届いたようです。ゲストの皆さんも感動ひとしおの様子でした!

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英語でスピーチする渡辺さん

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たもとから殿堂の指輪を取り出します

その後、大迫力の太鼓の音とともにハワイのダンスショーが始まりました。ハワイの優美なフラダンスのほか、腰をあまりに激しく振るので、腰に巻いた布が落ちないかハラハラしてしまうタヒチのダンスや、勇ましい戦士が雄叫びをあげながら槍を持って舞うトンガの踊りなど、各地の多様なダンスが次々に披露されました。

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南の島めぐりのダンスショー。今までの殿堂セレモニーでは、こんなに豪華なショーが行なわれたことはなかったそうです。

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ステージには小さい子どもも登場します。かわいらしいですが、手さばきや目力などは本格的です。

そんな中、会場の中から参加者を集めてフラダンスの講習がスタート。魚や風など、いろいろな意味を持つフラの動きを教えて、みんなで真似して踊ります。殿堂プレイヤーのLSV(ルイス・スコット=ヴァーガス)さん、ポール・リェーツェルさん、ジョン・フィンケルさんや、オーウェン・ターテンワルドさんのお姉さんなど、そうそうたるメンバーがステージ上でフラを踊るさまは一世一代の見もので、「こんなんずるいわ!」と大好評でした。

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前にいるお姉さんの真似をして、殿堂プレイヤーたちが踊ります。

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渡辺さんがもらった殿堂指輪。ちなみに修正が間に合わず綴りはまだWATANBEのままなのですが、次のプロツアーの時に正しいものがもらえるそうです。

ダンスショーが終わって、セレモニーは22時過ぎにお開きとなりました。
スピーチという肩の荷を下ろし、袴も脱いですっかり解放された渡辺さんは、石村さんらデッキ調整メンバーと即座に忙しくやりとりを始め、プロツアー本番に向けてデッキの細部の最終調整に入っていました。本当におつかれさまでした!!!

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※おまけ
渡辺さんもフラダンスを踊ろうとしましたが、袴のため可動域が狭くて無理でした(笑)

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