【PTKLD】市川ユウキ/覚前輝也のドラフト【Day1】
プロツアー会場は、観光地としても有名なショッピングモール、アラモアナ・センターの近くにあり、廊下が屋外とつながっている開放的なイベントホールです。会場自体は部屋の中で涼しいのですが、参加プレイヤー数が過去最大級の466人と多いため、インフォメーションセンターやフリースペースは外に設置されています。
今回のトロフィーはブレインズウォーカーのシンボルを立体化したものです。
最初のドラフトが始まる前に、「今回プロツアー初出場の方はお立ち下さい。プロツアーにようこそ!(一同拍手)」という恒例のアナウンスがありました。
●市川ユウキのドラフト
ピックについて
市川さんは1-1《楕円競走の無謀者/Ovalchase Daredevi(KLD)》、1-2《歯車襲いの海蛇/Gearseeker Serpent(KLD)》、1-3《当然の結論/Tidy Conclusion(KLD)》と取って、青黒のアーティファクトデッキっぽくしたいという方向性が最初に決まり、《予言のプリズム/Prophetic Prism(KLD)》も2枚取りました。《歯車襲いの海蛇/Gearseeker Serpent(KLD)》と相性がいい《武器作り狂/Weaponcraft Enthusiast(KLD)》もあとで2枚回収できました。
2パック目は2-1《光り物集めの鶴/Glint-Nest Crane(KLD)》、2-2《改革派の霊気砲手/Aethertorch Renegade(KLD)》と続き、2パック目のわりと遅い順目で《金属製の巨像/Metalwork Colossus(KLD)》と《発明博覧会/Inventors’ Fair(KLD)》が取れて、アーティファクト楽しくなってきたとのこと。
ただ、「黒パズル」こと《金属紡績工の組細工/Metalspinner’s Puzzleknot(KLD)》が1枚しかないのが惜しい点です。とても安いカードだから流れてくるだろうと思っていたら全然流れてこず、もう1枚取れていればより安定して《金属製の巨像/Metalwork Colossus(KLD)》が出せていたので、「ちょっとデッキの完成度が低かった」という評価でした。
市川さんのデッキ(島8・沼7・山1)
対戦結果
ドラフト後は「楽しげでわりといい感じのデッキができた」と思いましたが、やはりプロツアーということで相手も強く、思ったようにはいきませんでした。卓にはものすごい有名人はいなかったものの、プロツアー初出場の人は1人もおらず、中堅どころの卓という感じでした。
1ラウンド目にクリスチャン・カルカノさんと当たり、強力な赤白のデッキに負け、2ラウンド目は勝ち、3ラウンド目はきれいにまとまった赤黒機体デッキに押し込まれて負けで、1-2という結果でした。
なお、注目の《金属製の巨像/Metalwork Colossus(KLD)》がそこそこ活躍した一方で、実は《発明博覧会/Inventors’ Fair(KLD)》が毎ターン1点ゲインの能力が役に立ち、強かったそうです。
●覚前輝也のドラフト
序盤のピック
1-1《マリオネットの達人/Marionette Master》
1-2《ドゥーンドの調査員/Dhund Operative》
1-3《ヒレナガ空鯨/Long-Finned Skywhale》
1-4《当然の結論/Tidy Conclusion》
1-5《歓待する構築物/Eager Construct》
1-6《速接会のオオトカゲ/Weldfast Monitor》
1-7《隠然たる襲撃/Subtle Strike》
1-8《不法仲買人/Lawless Broker》
2-1《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
2-2《襲拳会の部隊/Maulfist Squad》
2-3《慮外な押収/Confiscation Coup》
2-4《歓待する構築物/Eager Construct》
2-5《霊基体の野心家/Ambitious Aetherborn》
2-6《夜市の見張り/Night Market Lookout》
2-7《鋳造所のコウモリ/Foundry Screecher》
2-8《尖塔横の潜入者/Spireside Infiltrator》
2-9《夜市の見張り/Night Market Lookout》
3-1《隠然たる襲撃/Subtle Strike》
3-2《速接会のオオトカゲ/Weldfast Monitor》
3-3《襲拳会の部隊/Maulfist Squad》
3-4《隠然たる襲撃/Subtle Strike》
3-5《襲拳会の部隊/Maulfist Squad》
3-6《発明者のゴーグル/Inventor’s Goggles》
3-7《気ままな芸術家/Spontaneous Artist》
3-8《鋳造所のコウモリ/Foundry Screecher》
ピックについて
覚前さんは、1パック目で黒ばかり豊富に流れてきたので黒単ぎみにピックし、1-3で青、1-6に赤にわたりをつけています。
1パック目では黒のカードが6枚確定していて、黒赤にするか黒青にするか迷いつつ2パック目を開けたら《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance(KLD)》がいたので、黒赤にしようと考えました。しかし2-3で強力な青のコントロール奪取《慮外な押収/Confiscation Coup(KLD)》も来てしまい難しいところ。2パック目ではそのまま黒単気味を継続した結果、3パック目は出が悪くそのまま終わってしまうという流れでした。
また、《夜市の見張り/Night Market Lookout(KLD)》がけっこう遅めにとれているのに、機体がまったく取れなかった(そもそも2マナ2/3と3マナ4/3のコモンは1枚も見なかった)のが痛かったとのこと。装備品や機体が数枚取れていれば、明確に結果は異なっていたと思われます。
覚前さんのデッキ(沼10・山7)
対戦結果
ドラフトラウンド終了後、覚前さんがデッキのカードをピック順に並べて検討していると、横で見ていた行弘賢さんから、「黒いカードばかり取れてはいるけど、黒は卓に混んでそうで、赤黒も上の上くらいにはいそうだね」と鋭い指摘が入りました。また、機体が2パック目の中盤くらいまでに1枚も取れていないなら、ピック手番の無駄になる可能性があるので《夜市の見張り/Night Market Lookout(KLD)》はピックしないほうがいい、というアドバイスもありました。
さらに渡辺さんと市川さんも見に来て、「黒赤よりも黒青に行ったほうがよかったのでは?」という話になりました。2パック目は青が取れそうな流れですし、1-3の《ヒレナガ空鯨/Long-Finned Skywhale(KLD)》も生かせるからです。
覚前さん自身、1パック目に青がほとんど来なかったことと、《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance(KLD)》を決め手として黒赤を選びましたが、実際には《チャンドラ》を除去として使うだけに終わってしまい、思ったほど強くなかったということでした。
成績は1-2でしたが、《慮外な押収/Confiscation Coup(KLD)》のほうを選んでいたらもっと勝てていたかもしれないとの感想でした。レアや神話レアはなかなか練習で試す機会がないので、「カラデシュ」の顔であるチャンドラを過大評価していたとのことです。
渡辺さんはこれを受けて
とコメントしていました。