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【PTHOU】ホームの国内プロツアーで勝つ!京都到着【Day0】

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プロツアー『破滅の刻』が、7月28日(金)よりスタートします。日本国内でのプロツアー開催は、2011年のプロツアー・名古屋以来です。一般のお客さんも会場に入ることはできますので、お近くの方はこの緊張感あふれる雰囲気を体感してみてはいかがでしょうか。
プロツアーの会場は平安京にほど近い「みやこめっせ」です。先週のグランプリ・京都で使ったパルスプラザよりも街中にあり便利ですが、会場の広さ的に大規模なグランプリだと間に合わないため、最近はあまり大会に使われていませんでした。

木曜日の今日、Team Cygamesのメンバー4人は先週グランプリから帰ったばかりの京都に再度やって来ました。なお渡辺さんに用意されたプラチナ・プレイヤー用のホテルは、ウェルカムドリンクでもてなしてくれる高級ホテルとのことです。

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今回の会場は、照明なども普通で、わりと地味です。いつもはスクリーンつきの観戦エリアがあるのですが、今回はスペースの都合からか設けられていませんでした。

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みやこめっせの後方は、広い堀に囲まれています。

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今回のプレイマットは、京都の街を襲うニコル・ボーラス!

 

 

 

●9人での二次元調整

プロツアー前日の夜、Team Cygamesの皆さんに、軽く準備などについてうかがいました。

――構築の調整はどんなふうにしましたか?
渡辺「今回も〈MUSASHI〉の6人と、7人目の〈MUSASHI〉こと原根(健太)君、あと今回は8人目と9人目も増えました。合宿にも来ていた加茂(里樹)君と高尾(翔太)君です。人手を増やして、幅広くいろんなデッキを試して漏れをできるだけ減らそうと思って。」

――場所はどこで?
渡辺「今回もヤソ(八十岡翔太さん)の部屋とかですけど、MO(マジック・オンライン)の人員もいて、俺たちがリアルで調整した結果をMOで試してもらったりしてました。」
山本「俺はそっちです。MOで調整して、そのフィードバックを共有する形で、視点を増やすというか……。」

――2つの次元で同時進行するわけですね。
市川「前回はMOであまりやらなかったから、ゾンビデッキに気づけなかったりしたけど、今回は偏りが出ないように意識して、MOではすごく赤単が多いとか、白青系は減ってるとかもわかったし。」
渡辺「リリースが早くなったことで、MOの信用度が上がりましたね。前はプロツアーで環境一発目の答えが明かされる感じだったけど、それより先にメタゲームが一度形成されてる感じです。」
山本「SCG(先週末に開催されたStarCityGamesの大型大会)の結果より信用できる。前回のSCGは、優勝が4色コントロールで2位が青白モニュメントみたいな感じでしたけど、同時にやってたMOPTQは赤単がめっちゃいて、デッキ開発の進み方が全然違うなと思いました。」
市川「MOのほうが試行回数が多いからね。」

――昨日の夜、急にMOのアーリーメンテが入りましたが、ちょうど最後の詰めを調整しようと思ってたのに!って困った人がけっこういるのでは。
山本「スケジュールではないはずのメンテだったから、追い込みしたい人は困ったかも。」
市川「サンキューウィザーズということで……。昔、フィンケル(Jon Finkel)の放送を見てたら、MOが急にバグって落ちたんだけど、その時にフィンケルが『サンキューMO』って言ってたのがすごく面白くて。何事も感謝の心。圧倒的感謝!」
覚前「意味わからん(笑)」

 

 

 

●赤単が基準のメタゲーム

――プロツアーのメタゲーム予想としては、やはり赤単のアグロデッキが多そうですか。
渡辺「それは参加者全員の共通認識だと思います。」
覚前「赤単から派生した赤黒まで入れたら、かなりの数になると思います。」
渡辺「全部合わせたら3割くらいいるんじゃないかな。」

――赤単に勝てないと話にならない感じですか?
市川「そうですね、今回は赤単に勝てるデッキっていうのが最初の条件です。」
渡辺「赤単を乗り越えられなかった人は赤単で出ると思う。それくらい強いので。」

――赤単以外はどうでしょうか?
市川「それ以外はけっこうまばらじゃないかな。有力視されてるのは白青の《王神の贈り物/God-Pharaoh’s Gift(HOU)》デッキだけど……。ただ表に出てきたのが相当あとだったので、フットワークが軽くないと乗り換えられないと思うから、どれくらいの人数が使ってるかは不明ですけど、デッキとしては強いと思います。」
渡辺「今回、グランプリのために京都に前乗りしてる人が多いんで、デッキを決めてから来てる人が多いんじゃないかと思うんですよね。1週間そのままブラッシュアップしてそう。」

――1週間しかないし、急に変えるよりは今のデッキを研ぎ澄まそうと。
市川「赤単もかなりいろんな形があるんですよね。だから赤単をずっと調整してる人たちは変えづらいというのもあって、使用者は多そうな気がする。」

 

 

 

●6年ぶりの国内プロツアー

――国内でのプロツアーは、前回が2011年の名古屋でしたが、その時って出てましたか?
市川「僕はネットで見てました。フォーマットが限定構築(3つのエキスパンションからなるブロックのカードだけでデッキを構築するフォーマット)だったんですけど、当時は僕、限定構築むちゃくちゃやってたんで、どういうデッキが来るか楽しみでした。」
渡辺「鋼が板!(笑)」(注:この時、《鍛えられた鋼/Tempered Steel(SOM)》デッキが猛威を振るった)
市川「やまけんは出てた?」
山本「出てない。会場にも行かなくて、結果だけ追ってた。とっしー(角岡利幸さん)が2位で、うれしかったのは覚えてる。」

――あ、角岡さんと友達だったんですね。
山本「昔からPTQ行脚してる仲間です。」

――覚前さんはそのころはマジックやってなかった時期ですか?
覚前「麻雀してました(笑)。」

――じゃあ、この中で出てたのは渡辺さんだけなんですね。
渡辺「初日落ちしました!」
市川「珍しい。」
渡辺「ドラフトですげー負けた気がする。ドラフトなのに、2色の相手から黒黒黒黒の《ファイレクシアの抹消者/Phyrexian Obliterator(NPH)》出されて、うえーっ!って。」
市川「恐ろしい。それは『もう今日は無理かな』ってなるね。」

●今回の目標

――最後に、いつもの質問ですが、今回のプロツアーの目標をお願いします。
覚前「あんまりない……」
渡辺「おいおい、なんかあるだろ!」
覚前「X-5(5敗以上の成績)はしたいです。」
山本「俺も、X-5でプラチナなんで、それが目標です。」
渡辺「僕はチームシリーズで。決勝に進出することですね。」

――ワールド・マジック・カップの日本チームリーダーが渡辺さんと八十岡さんのどちらになるかが、今回の結果次第で決まりますよね。
覚前「今何ポイント差なの?」
渡辺「65で同点。」
覚前「それは熱いね。どっちがトップになるかは気になる!」

――市川さんは?
覚前「いつものオチが来るぞ!」
市川「優勝します!」

――今大会の結果で、〈MUSASHI〉がチームシリーズの決勝戦に進出できるかどうかが決まるわけですが、今のところトップを独走しているので1位通過はきっとするものとして……。
市川「よほど全員コケなければ、2位までには入れるでしょ。」

――決勝で、どこのチームと当たりたいですか?
山本「えー……ラストサムライ。日本人対決だし。」
市川「トップ8に5人くらい入らないと無理らしいけど!?」

国内プロツアーということで、皆さん「移動が楽」「ご飯がおいしい」といったメリットを挙げてくれましたが、「簡単に来れてしまって、プロツアーという感じがしない」という意見もありました。ただ、いつもは海外なので来られないチーム発起人の木村プロデューサーも、今回は会場を訪れ直接応援する予定です。時差もないホームでの皆さんの活躍に期待です!

 

 

 

●おまけ

グランプリ・京都2017の記事で話題になっていたきのこたけのこ戦争について、どっちが好きかTeam Cygamesメンバーにも聞いてみました。

渡辺「たけのこです。フィンケルがきのこ派なのは残念。」
覚前「たけのこですね!」
山本「うーん……たけのこかな……。」
市川「どっちでもいい。マジでどうでもいい。TOPPOがいい。」
ということで、Team Cygamesでは3-0-1でたけのこの里が優勢という結果になりました! ただ覚前さんの一押しのお菓子はコーヒーに合う「Bitte」だそうです。

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