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マジックフェスト・横浜2019レポート

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4月19日(金)~21日(日)まで久しぶりの横浜(@パシフィコ横浜)で行われたマジックフェスト横浜。
今週末に同じモダンフォーマットのMythic Championshipがロンドンで控えているので、いつもの大会レポートと変わってTeam Cygamesのメンバーたちが好きなデッキTOP3とその理由についてインタビューしてきました。

 

 

 

● 渡辺雄也の場合

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渡辺
1位:Izzet Phoenix
2位:Mono-Green Tron
3位:Amulet Titan

渡辺「イゼットフェニックスはデッキの動きがすごい好きで1位。フェニックスも入ってるし。2位のトロンは前回のプロツアー(PTRIX)で使って結構好きなデッキタイプだなって思って。10年前くらい前にお世話になったこと(イゼットロン/GP京都2007優勝デッキ)もありますし。3位はアミュレット。これは理由を述べるまでもない、キークリーチャーが“梓”なんで。(笑)これが好きじゃないって言ったらウソになっちゃいますし。」

Azusa, Lost but Seeking

――ロンドンへの意気込みは?
渡辺「ロンドンマリガンとか対戦前に相手のデッキが見れるとか新しい試みをたくさんやるプロツアーなんで今までとはガラっと変わりそうです。マリガン前にデッキ見れるって結構でかくて。使うデッキタイプと細部のデッキ構築をどれだけできたかで差がすごいでると思うんです。やりたいことを押し付けるデッキ(例えばトロンとかドレッジとか)は変えて1~2枚なんですよ。でもイゼットフェニックスとか5色人間とかグリクシスシャドウみたいな相手とやり取りし合うようなタイプは世間一般で流行ってるかたちより1スロットくらい構成が変わってる可能性があります。」

渡辺「あと、今回相手のデッキリスト見れるんですけどサイドの枚数は見れない(カードの種類は見れるけど何が何枚入っているかはわからない)のでサイドボードの組み方はすごい大事。枚数を公開しないのはそこで駆け引きができると思うんで結構面白そうだなと。これらの情報は結構前から出てたんでそれにちゃんと適用した人が勝つんじゃないかなって思いますね。加えて、今回はチームを持ってる人が有利な大会ですね。リミテッドは8人いないと出来ないし、実際チームで練習している人たちは僕たちと同じように疑似カードを作って練習をしてこれるけど、そうじゃない人たちは難しい。
総じて僕の個人的な意見としては今回すごい面白い施策多いなとは思うんですけどプレイヤーにかかる負担が大きいので次回からはやめたほうがいいと思ってます。意気込みは…がんばるどん!ということで。(笑)」
 

 

 
● 八十岡翔太の場合

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八十岡
1位:Faeries
2位:Phoenix(Izzet,Jeskai,Mono-Red etc)
3位:Mono-Blue Tron

八十岡「とりあえずフェアリー。あとフェニックスは全般好きっすね。《孤高のフェニックス》が好き。あとは…難しいなぁ…いつもゴミのようなデッキしか回してないからなぁ。(笑)まぁもう1つは青トロンかな。」
Bitterblossom

――それぞれどんなところが?
八十岡「フェアリーはスタンダード環境のころからずっと使ってるから愛着ですね。コントロールしながら殴るっていう、あんまりモダンにないデッキタイプなんでそうゆう動きが好きですね。青白コントロールが30%いるなら使ってもよかったかも。(笑)
フェニックスはドローしながら殴れるんで、単純に強いから。タダで3/2が出てくるって思えばいいでしょ。
青トロンは、今、主流の緑単トロンみたいにオールインじゃなくてカウンターやドローが入ってて相手に干渉できるんで好きですね。でもまぁ弱いから使わないんですけど。」

――MF横浜では何でイゼットフェニックスを?
八十岡「今のルール下だと普通に強いデッキなんですけどロンドンマリガンで強くなるデッキではないんで、とりあえず今回使っておくかと。」

八十岡「ロンドンはぼちぼち、ぼんやり勝とうかなって。目標はいつも4敗なんで構築7-3、ドラフト5-1できたらなと思います。」
 

 

 
● 市川ユウキの場合

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市川
1位:Jund
2位:Blue-White Control
3位:Bant Sprit

市川「ジャンドはソリッドですね。うまく言い表せないな…なんかシュっとしてる。わかる人にはこれで通じる。(笑)初めてプロツアーの権利とったときが《血編み髪のエルフ》が入ったかたちのこのデッキでしたね。昔ジャンドがすごい流行ってたころね。
青白コントロールはなんと言ってもJ(《精神を刻む者、ジェイス》)が最高なんですよ。強い、最高。Jが好きなんで先週のモダン神では4枚入れちゃうくらいです。
バンスピはシュパパパパン!ってしてる。最近は下火なデッキですけど、この間RPTQ抜けたのはこのデッキっすね。昨日もMCQにこれで出ました。5色人間と青白コントロールに対しては強くて日本は結構この2つがいるかなぁって思ってたんですけど…最終戦イゼットフェニックスに当たって構成上不利ってわかってたけどどのくらい不利か試してみたら普通に勝てなくて。このデッキ弱いなって証明されました。(苦笑)《集合した中隊》の不確定な感じがドキドキして好きなんでけど、弱いんでロンドンの候補からも消えるかもしれない。。」

Jace, the Mind Sculptor

市川「青白コンとバントスピリットの2つを調整してたんですけど、昨日と今日で2つとも空中分解したので全てがノープラン。(苦笑)ひっちゃかめっちゃかですが気持ちは高く持っているタイプなので
頑張りたいと思います。」
 

 

 
● 覚前輝也の場合

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覚前
1位:The Rock
2位:Jund
3位:Burn

覚前「1番好きなデッキはBGっすね。どうでもいいけどBGがThe Rockって書かれてるの僕あんまり好きじゃないんですよね。(笑)前の環境でBGすごい回してたときに、どのデッキに対しても勝つなって思って。コンボ、ビート、コントロールまでどのタイプに対しても戦えるからこのデッキの習熟度上げたらいいだろうと、魅力的に思って。前よりは立ち位置悪くなってますけど。
ジャンドはほとんど同じようなデッキなんで、理由も似たような感じ。
バーンは僕が初めて勝ったときのデッキなんで1番思い入れがありますね。そういえばバーンみたいなビートダウンデッキがもともと好きだったんですけど、ここ数ヶ月でミッドレンジくらいのデッキを好むように変わってきました。」

――きっかけは?
覚前「この前の白単(Mythic Invitationalのときの)あったじゃないですか?あのデッキって手札7枚と、そのあと5~6枚でゲームが決まる。やること決まってて技術介入の要素が少なくて、他と比べたら誰がやってもそんなに差がでない。今まではそうゆうのを好んで使っていたんですけど、最近はもうちょっと時間を使ってゲームをしていくほうが好きになってきました。」

覚前「12月でプロプレイヤー制度が終わってしまうけど、ロンドンで6点とれれば僕のなかでは概ねプラチナになれる見込みです。12月までにプロツアー2回あるしGPもあるのでその恩恵も受けることができるし、何よりマジックをやている以上1度はプラチナになっておきたいなって思ってます!」
 

 

 
● 山本賢太郎の場合

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山本
1位:Grisel Shoot
2位:The Rock
3位:Living End

山本「ダントツ1位はグリセルシュートですね。性懲りもなくですけどエムラが入ってるんで。(笑)優勝したレガシーの大会(グランプリ・千葉2016)以降はずっとエムラが入ったデッキが好きですね。モダンでも何とかしてエムラ使えないかって。3~4年前から使っててGPもTOP8入ったりWMCQのモダンで2位になったりそこそこ勝ってた時期あったんですよ。でも今は他のデッキたちと比べて何も強化されてなくて弱いんで使わないですけど、でもやっぱりグリセルシュートが好きです。」

Emrakul, the Aeons Torn

山本「2位かぁ。。あんま俺デッキ好きとか嫌いとか思わないんですよね。(笑)淡々とやっちゃってるんで。何とかひねり出すとしたら…BGかな。ハンデス→タルモゴイフ→リリアナみたいな、そうゆう動きが好きですね。昔すごい強かったんで、その名残で。
3位はリビングエンドですね。市川と同じデッキで2人ともTop8に入ったオーストラリアでの大会(グランプリ・メルボルン2016)で使ったもの。当時はエルドラージが環境下にめちゃくちゃ多くて、メタデッキとしてすごい勝てた時代だった。
3つのうち2つはモダンGPでTOP8入ったデッキですね。」

――そんな中MF横浜ではなぜ5色人間を?
山本「原根くんが作ってくれたスプレットシートで勝率が良かったのと、先週のGPサンパウロでDay2への勝率がダントツ1位だったのと、準優勝とTOP8にもう1人使っている人がいて勝ち組デッキだったんです。あと自分でMOで5~6リーグくらいまわしてみても勝率良かったんで決めました。」

――ロンドンでの目標は?
山本「今年で終わってしまうチームシリーズでまたMUSASHIで優勝したいなって思ってて、それに1点でも多く貢献したいなって思ってます。初代とラストで勝ったら誰がどう見ても最強チームだと思うし、現状8位くらいで全然芽があるところにいるので頑張ります。」

 

 

 

あと数日後にせまったロンドンで開催されるMythic Championship。今回も現地から取材記事をお届けします。お楽しみに!

 

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