【MCⅤ】初日まとめ:市川 ユウキ【Day1】
いよいよ開幕となった、MTGアリーナを使用し選ばれた68名のみによって争われる世界最高峰のDCG大会、Mythic Championship Ⅴ。
特別招待枠で参戦し、八十岡が製作した「シミックフード」を手に優勝を狙う市川 ユウキは、はたして2日目に進出できる24位までに滑り込むことができたのか。
初日の対戦結果と、市川のインタビューをお届けしよう。
■ 結果:3勝4敗 (初日敗退)
ラウンド | 対戦相手 | 勝敗 |
---|---|---|
1 | 行弘 賢 (マルドゥエンバレス) | 負け |
2 | Javier Dominquez (グルールアグロ) | 勝ち |
3 | Shahar Shenhar (シミックフード) | 負け |
4 | David Williams (ゴロスファイアーズ) | 勝ち |
5 | David Williams (ゴロスファイアーズ) | 勝ち |
6 | Andrea Mengucchi (バントフード) | 負け |
7 | Christian Hauck (セレズニアアドベンチャー) | 負け |
市川「まず1回戦目、対けんちゃん (行弘) は世紀のブン回りを見せられたね。1ゲーム目は1→2→《朽ちゆくレギサウルス/Rotting Regisaur》→《エンバレスの宝剣/Embercleave》で負け、2ゲーム目はけんちゃんが2ランドストップの返しで《世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World》叩きつけて勝ち、3ゲーム目は1→2→《朽ちゆくレギサウルス/Rotting Regisaur》→《朽ちゆくレギサウルス/Rotting Regisaur》で負け。」
市川「後手はどちらもマリガン後に渋い回りで、今日はそういうハンドが多かったなー。マリガン後に《神秘の神殿/Temple of Mystery》で2マナ以下のカードを引けたらいいなー、みたいなのばかりだった。」
市川「2回戦目はハビエルに勝ち。いま世界で一番目か二番目というくらいに強いプレイヤーだと思うけど対人相性がすごい良くて、これで3回当たって3-0してる。3回戦目のシェンハーはミラーで、メインは先手で取った後にサイド2本落としたんだけど、《霊気の疾風/Aether Gust》をこっちは2ゲーム合わせて0枚に対して向こうは4枚でずらされまくって負け(笑) ミラーの勝敗はやっぱりかなり《霊気の疾風/Aether Gust》に依存するね。」
市川「4回戦目はSavjのジェスカイファイアーズ、5回戦目はデイビッドウィリアムズのゴロスファイアーズに勝ち。このへんは2タテ2タテでかなり癒しだった。」
市川「6回戦目はメングッチに負け。後手《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》《意地悪な狼/Wicked Wolf》《意地悪な狼/Wicked Wolf》ランド4でキープしたら相手3ターン目《世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World》から4ターン目『X=8』の《ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis》でゲーム終了。で最後7回戦目もクリスティアンハウクさんのセレズニアに負けて終わり。」
市川「まとめとしてはメタゲームの割りに普通のゴロスとあまり当たらず、アグロとかなり当たったから、そこはちょっと消化不良だったかなー。先手取られたアグロに2回負けたし。最後のセレズニアも先手だったらたぶん勝ってそうだったんだよね。」
市川「あとは対戦相手7人のうち6人がMPLっていうのもハードモードだったね。もうちょっとChallenger枠と当たりたかったなー。」
■ 初めてのアリーナMCの感想は?
――市川さんは今回、初めてアリーナのMCに出場されたわけですが、テーブルトップのMCと比べて何か違う部分はありましたか?
市川「デッキリスト関連など、特別な手順が多くてとにかく疲れたね。ただ他はあまり変わらなかったかな。それと紙の対戦と違ってコミュニケーションエラーとかが起こらないのは楽。人数少ないし強い人も多いんで、イメージ的には『最初から紙のMCの2日目』っていう感じ。」
■ 『エルドレインの王権』環境のスタンダードは先手ゲー?
市川「オレ、普段はスタンダードでほとんど先手後手を気にしないんだよね。『みんな気にしすぎだろ』『先手勝率6割とかそんなわけない』とか思ってるわけ。先手勝率6割だったらマジックっていうゲームは破綻してると思ってるから。だけど今回ばかりは……6割あるかもしれない(笑)」
市川「いつもはダイスロール負けても別に気にならないからね。そもそも後手でも全然いいっていうデッキしか使わないからっていうのもあるけど。けど今回のデッキはホントに先手が欲しかった。後手は全然無理。」
市川「3マナの強すぎるプレインズウォーカーと、好きな色マナが出る1マナのマナクリが環境にいるのは良くないね。あまりそういうこと思わないんだけど、今回は珍しくそう思った。ゴロスとシミックに関しては、ゴリとバスケやってる感じになったね。『お前とマジックするの息苦しいよ』っていう感じ(笑)」
市川「オレはミッドレンジ同士でやり合うのとか好きだからアグロがいないとかコントロールがいないとかは別にいいんだけど、先手環境すぎるのはちょっと嫌かもね。」
市川「その意味で、シフカやメングッチたちが持ち込んだ『バントフード』はソリューションだったね。《拘留代理人/Deputy of Detention》は《世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World》先出しゲーをまくれるので良いカードチョイスだと思う。」
■ 禁止改定を行うとしたら?
――来週の禁止改定でもしスタンダードのカードが禁止になるとしたら、何が禁止になるでしょうか?
市川「まず《死者の原野/Field of the Dead》は禁止になりそうとして、シミック系の力をどれくらいどうやって削ぐのかは気になるね。初日5-0で抜けたChris Kvartekさんのリストとか見ると、《ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis》を禁止しても特に関係ないわけだし。」
市川「最新セットのカードを禁止することはまずないとすると、フィーチャーマッチとかの試合見てるとほとんど《世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World》で決まってるから、シミックからは《世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World》禁止はありえるね。」
――ありがとうございました。
オポネント的にも最終戦を勝てていれば2日目に進出できた市川だったが、敗北してあえなく初日敗退となってしまった。
MPLプレイヤーではなく、次のテーブルトップのMCやそのまた次のアリーナMCの権利も現状持っていない市川は、過酷な予選を抜けない限り、再びこの最高峰の舞台に立つことはできない。
今回の敗北を糧とした、さらなる奮起に期待したい。
写真提供:Wizards of the Coast LLC