【MCVI】1日目スタンダードラウンド・覚前輝也【Day1】
引き続き、覚前さんのスタンダードラウンドについてお届けします。
※公開されているデッキリストに準じ、サイドボード枚数は掲載しません
11 《森》 7 《島》 4 《繁殖池》 2 《神秘の神殿》 土地(24)
クリーチャー(20) |
4 《むかしむかし》 3 《霊気の疾風》 1 《神秘の論争》 4 《世界を揺るがす者、ニッサ》 4 《王冠泥棒、オーコ》 呪文(16) |
《霊気の疾風》 《恋煩いの野獣》 《否認》 《自然への回帰》 《夏の帳》 《大食のハイドラ》 サイドボード(15) |
1日目ドラフトラウンドの戦績
1-2
1日目スタンダードラウンドの戦績(通算戦績 4-4)/シミックフード
ラウンド | 対戦相手のデッキ(相手の名前) | 勝敗 |
---|---|---|
4 | スゥルタイフード | ×〇〇 |
5 | ゴルガリアドベンチャー | ×〇〇 |
6 | スゥルタイフード | ×〇〇 |
7 | ジェスカイファイアーズ(Grzegorz Kowalski) | ×× |
8 | スゥルタイフード | ×× |
デッキ選択について
―――どうしてこのデッキに? グランプリ・名古屋2019のときから使っているんですよね。
覚前「僕はMTGアリーナで勝てないデッキは基本的に使わないようにしようと思ってるんです。で、このシミックフードとスゥルタイフードだけが勝てて、回数を重ねるうちにシミックのほうが勝率が高いからこっちにした感じですね。」
――勝率をデータとして出してるんですか? それとも体感?
覚前「ちゃんとしたデータではなくて、ミシックの20位以内に入るくらいまでいけば勝ってる、みたいな感じですね。ランキングが上がりやすいかそうでもないかで判断します。あとランキング上位だと、当たる相手も勝ち続けてるデッキになるので、そういうデッキの中からインスピレーションをもらったりすることもあります。
実際、アリーナで勝ってるときは大会の成績いいんですよね。赤単タッチ黒でトップ8入ったときとか、ボロスフェザー使ったときとかは両方ともミシック1位まで行ったんですよ。で、シミックフードも20~30位くらいを維持できてたんで、強いデッキなことは間違いないなと。」
――で、グランプリで手ごたえを感じたので今回持ってきたわけですね。
覚前「デッキ強かったですね。グランプリの経験もふまえて、サイドプランを詰めて持って来た感じです。」
――サイドに《自然への回帰/Return to Nature(ELD)》が入ってるのはちょっと珍しいなと思ったんですが……。
覚前「たとえば青白コンとか、リング(《牢獄領域/Prison Realm(WAR)》)で除去ってくるじゃないですか。それを相手のターンに除去したいことが多いので。《打ち壊すブロントドン/Thrashing Brontodon(RIX)》を採用してる人が多いですけど、《ブロントドン》を除去してからエンチャントでフタをされるパターンとかもあるし、青黒コンとかも考えるとクリーチャーじゃなくインスタントのほうがいいかなという考えです。」
対戦について
――先手後手はどうでしたか?
覚前「全部後手だった気がしますね。」
――じゃあ、勝った試合は全部、3ゲーム目後手から取り返してるんですね。
覚前「先手はやっぱり大事ですけど、サイドでゲームプラン的に相手を崩せれば勝てるという感じでした。グランプリ後に調整したサイドがハマったと思います。
あと、サイドに《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke(GRN)》を取ってる人が多いところを《否認/Negate(M20)》にしたんですけど、《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke(GRN)》が刺さるマッチって全然ないんですよ。ほぼコントロールにしか入れなくて、対コントロールなら《否認/Negate(M20)》のほうがいいんで。青白を見てたんで《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler(WAR)》や3マナリング系がけっこう増えるかもと思って、《否認/Negate(M20)》にしたのがよかったと思います。」
――試合の振り返りもお願いします。
覚前「楽な試合は全然なかったですね。
最後の試合の2ゲーム目、マリガンしたんですよ。マリガン後の手札が《夏の帳/Veil of Summer(M20)》2枚、《金のガチョウ/Gilded Goose(ELD)》、《むかしむかし/Once Upon a Time(ELD)》、土地3枚。1枚下に送るときに、後手だし想定通りに動けないと厳しいと思って、土地を戻したんです。
で、手に《夏の帳》が2枚あるから1マナ浮かしてプレイするんですけど、相手が上手でずっとケアして動かれて、僕はただでさえマリガンしてるのにずっと《夏の帳》を抱えたまま動けず、案の定土地が止まって、引いた《ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis(RNA)》も出せず負けたんです。」
――《夏の帳》を戻したほうがよかったですか。
覚前「2枚持ってる意味はまったくなかったですね。グランプリとかだったら、相手が雑に除去を撃ってくれたりして2枚目が生きることもあると思うんですけど、プロツアーだと相手もわかっててケアしてくるんで。
たぶんその試合は、《夏の帳》を戻してたとしても9割は負けてたんですけど、1割は勝ててましたね。」
その他
――試合前にデッキリストを交換するとき、どこを注目して見るか教えてください。
覚前「基本、デッキはだいたいわかってるし、サイドボード見るくらいですかね。細かい部分でいうと、ゴルガリアドベンチャーに当たったとき、《悪ふざけの名人、ランクル/Rankle, Master of Pranks(ELD)》がいなければ《厚かましい借り手/Brazen Borrower(ELD)》を全部サイドアウトするけど、相手がメインに3枚取ってればサイド後も2枚くらいは残しそうだからブロック用に《厚かましい借り手》を残したりとか、相手によってサイドボードがちょっと変わります。」
――試合中、「フードミラーをやってたらだんだん楽しくなってきた」という話をしていましたね。
覚前「同じカード使って勝てたら、腕で勝った気になるというか。フードミラーってリミテッドに近くて、クリーチャーを並べ合って戦闘がめちゃくちゃ発生するから、そのやりとりを繰り返して勝つと手ごたえがあるんですよね。
でもやっぱり疲れるんで、後半はバテました(笑)。」
晩ご飯はハンバーガーのお店へ。近くにあまりレストランがないため、マジックプレイヤーや関係者が続々と集まってきました。