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ヤソの新カードレビュー『カルドハイム』

ヤソのカードレビュー

みなさんこんにちは、八十岡です。
今回は『カルドハイム』のカードレビューになります。

『カルドハイム』は北欧神話をモチーフにしたトップダウン・デザインのセットです。個人的にトップダウンのセットはフレーバー的に面白いカードがたくさんあって好きですが、ゲーム的には微妙なことがけっこう多いのが難点です。個人的に北欧神話はわりと好きなので、いろいろな面で『カルドハイム』には期待しています。
それでは注目のカードを見ていきましょう。

 

 

 

● 『カルドハイム』注目カード

ドゥームスカール
今回の新能力、「予顕」を持つ《神の怒り》こと《ドゥームスカール》。コントロール的には3ターン目に撃てるのも強いが、中盤にカウンターや除去のマナを残して撃てるところが強力だ。
最近は強力な速攻クリーチャーやプレインズウォーカーがあるので、タップアウトしてしまうと全除去を使っても有利にならないことが多かったが、1マナ違うだけでかなり変わると思われる。
実際のところ、予顕の使い勝手はまだわからないが、コントロールフリークとしては期待の1枚。

 

 

航海の神、コシマ 領海船
旅に出ては宝を持ち帰って来てくれるクリーチャー、《航海の神、コシマ》。土地を置いているだけで未来のドローになり、最終的にはアタッカーにもなる、《永劫の年代史家》を彷彿とさせる1枚。

 

 

永劫の年代史家
いつ旅から戻すかが難しいが、手札に追加の土地がないなら欲張らないで呼び戻したほうがいいと思う。《寓話の小道》などで相手ターンに土地を置ければ、戻してブロックもできるので気づかずに損しないように気をつけよう。
なお、追放領域には伝説ルール(同じ名前の伝説のパーマネントは1つしかコントロールできないルール)はないので、何人でも旅に送り出すことができる。

 

 

雪上の血痕
全除去しつつ、プレインズウォーカーやクリーチャーをこちらが先に展開できるという夢のようなソーサリー《雪上の血痕》。
《悪夢の詩神、アショク》や《怪物の代言者、ビビアン》のような、5コストのプレインズウォーカーと相性がよい。速攻持ちの《黄金架のドラゴン》を復活させてそのまま攻撃するのも面白そうだ。
ただ氷雪マナをかなり要求するので、3色などでの安定した運用は難しいかもしれない。
悪夢の詩神、アショク 怪物の代言者、ビビアン
黄金架のドラゴン

 

 

ツンドラの噴気孔
無色マナとはいえ、3コストで除去して3マナ分戻ってくる、実質0コストの4点除去が《ツンドラの噴気孔》。
4ターン目に4コストのカードと組み合えばかなり強く、それ以外でも予顕や後述する《不詳の安息地》など無色マナの使い道は多いので、かなり使われることになりそうだ。

 

 

ヴォリンクレックス
《巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス》は6コスト6/6速攻トランプル、相手の英雄譚封殺と単純に強いクリーチャー。間違っても《エルズペス、死に打ち勝つ》や《アクロス戦争》で対処しようとは思わないように。
エルズペス、死に打ち勝つ アクロス戦争
新ファイレクシアの法務官(5つに分かれた派閥を率いる支配者階級)の1人で、なぜこのカルドハイム次元にいるのかなど気になる点も多い。これからファイレクシア次元との争いに入るようなストーリーだと個人的にはかなり激熱な展開なので、期待したいところ。

 

 

イマースタームの捕食者
この《イマースタームの捕食者》を見ると、かつての《ファルケンラスの貴種》を思い出す。
ファルケンラスの貴種
速攻はないので《ファルケンラスの貴種》ほど強くはないが、守っても殴っても育っていくので追放除去などがないデッキにはこれ1枚と適当なクリーチャーだけで勝てるだろう。地味についている墓地追放能力も嬉しい。
赤黒というカラーリングは好きではないが、それでも使ってみたいと思う1枚だ。

 

 

不詳の安息地
氷雪ミシュラランド《不詳の安息地》。色マナが出ない時点で複数枚使いづらいので評価は下がるが、わずか3マナで4/3は相当な脅威。コントロールで使うより単色アグロで使うのが一番強そうで、現状では使いたいというより使われたときの恐怖を感じている。

 

 

嘘の神、ヴァルキー 星界の騙し屋、ティボルト
単純に書いてあることが強いカード。《嘘の神、ヴァルキー》のクリーチャー追放&コピーの効果だけでも十分使われるレベルなのに、後半でも無駄にならない裏面の《星界の騙し屋、ティボルト》というオプションまでついている。これぞまさにトップレアの風格!
下の環境では続唱と合わせての「ターボティボルト」だったりと、さらなる可能性も秘めている1枚だ。

 

 

冬の神、ヨーン 霧氷杖、カルドリング
氷雪デッキを作りたくなる1枚。《冬の神、ヨーン》は3ターン目に出して残れば返しは8マナ使えるという夢のようなクリーチャー。
裏面の《霧氷杖、カルドリング》は、厨二感満載な名前も素晴らしいが能力もかなり強く、《不詳の安息地》を回収したり、《冬の神、ヨーン》を呼び戻したりでき、長期戦になったらまず負けない気がする。
ただ表も裏もうまく使おうとすると3色になってしまい、氷雪土地の枚数を確保しづらいなどの難点もあるので、構築力が問われる1枚かなと。

 

 

今回のカードレビューはここまでとなりますが、ほかにも各種の英雄譚や《黄金架のドラゴン》など、使ってみたいと思うカードがかなり揃っているいいセットだと思います。個人的にはリミテッドもかなり好きな環境で、プロツアーなどの大きなイベントでドラフトをやる機会がないのが悔やまれます。
去年からコロナ禍で約1年間紙のマジックができておらず、今年もおおむねできなさそうなのがかなり悲しいですね。大きな大会はすべて『MTGアリーナ』で行なわれるため、海外との時差の問題もありますし、リアル情報を取り入れてプレイすることが多かった自分としてはかなりきつい戦いになっています。とはいえ泣き言ばかり言ってもいられないので、来季もMPLになれるよう精進していこうと思います。

次は『ストリクスヘイヴン:魔法学院』でお会いしましょう。
ではでは。

ヤソ

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