ヤソのカードレビュー『神河:輝ける世界』
皆さんお久しぶりです、八十岡です。
今回は「もう再訪されないのでは」と言われた神河次元の新エキスパンション、『神河:輝ける世界』のカードレビューになります。
旧神河ブロックにはたくさんの思い出があるのですが、語り始めると長くなってしまうのでここでは割愛します(いつか別の記事で昔の思い出のエキスパンションとかやりたいですね)。
去年からかなり楽しみにしていたセットですし、プロモーションもかつてないほどがんばっているので期待して見ていこうと思います! 最後までよろしくお願いします。
●『神河:輝ける世界』注目カード
まずはプレインズウォーカーから。
最近あまり出番がなかったプレインズウォーカーだが、今回は全体的に粒ぞろいで期待大!
まさか『灯争大戦』で出てきた謎のプレインズウォーカー《放浪者》の正体が、1200年後の神河の皇だったとは。
《放浪皇》は《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》のように1枚で勝てるほどのパワーはないが、瞬速を持っているため最低でもマイナス効果を2回使えるのはポイントが高い。またトークンが警戒持っているのもグッド!
イラストもよく、久しぶりに使ってみたいと思えるレベルのプレインズウォーカー。
最近、フェイズアウトが青の特徴の一部といった感じでよく出てくるように。
《漆月魁渡》は、恒常的にアドバンテージを稼いでくれる3マナのプレインズウォーカーなので、悪くはないがこれをうまく使えるデッキがはたしてあるかどうか?
前環境にいたディミーアローグのような軽いクリーチャーを展開できるデッキであれば、プラス能力から入りやすく奥義も目指せるのでかなり強く使えそう。だが最近はそういった青黒デッキがいないので、今回青黒忍者のようなデッキが作れるかどうかに運命がかかっていそうだ。
今回の《肉体の裏切者、テゼレット》は私の大好きな《ボーラスの工作員、テゼレット》をほうふつとさせる。
ただクリーチャー化効果が2回しか使えない&サイズが4/4と一回り弱くなっているので、常在能力をいかにうまく使えるかしだいだろうか。このセットにある《勢団の銀行破り》や、装備などの起動コストが無色2以下のカードと相性がいいので、そのへんを入れたアーティファクトデッキは組んでみたくなる。
とうとうプレインズウォーカーがファイレクシア化されてしまう時代に……。
昔の《月の賢者タミヨウ》はかなり好きなカードだったが、最近のマジックはマナ妨害に対してかなり厳しく、《完成化した賢者、タミヨウ》は土地を寝かせられなくなってしまった。
基本的にはプラス能力連打から奥義を狙うカードだが、青緑というカラーは守りにはあまり長けていないので、少し厳しいかと思われる。マイナス能力から何かすごいことができれば、化ける可能性はありそうだ。
次は今回のサイクルランドをまとめて見ていこう。
1000年以上経っても地名は変わらず、なじみ深いままで嬉しい。
今回の土地は、「魂力」という手札から捨てると使える能力を持っているうえ、土地としてプレイする際にもアンタップで出る、「とりあえず1枚は入れ得」な土地だ。
スタンダードでは《皇国の地、永岩城》と《反逆のるつぼ、霜剣山》は強そうで、下環境では《耐え抜くもの、母聖樹》や《天上都市、大田原》が使われそうな印象を受けた。ただ、伝説の土地なので入れすぎると事故る可能性が上がるため、何枚採用するかはけっこう難しいかもしれない。
クワドラプルシンボルの招来シリーズからは、この1枚(トリプルシンボルとかクワドラプルシンボルっていいですよね)。
青の《嵐風招来》も好きではあるが、このシリーズではダントツで《古霊招来》が強いと思う。単色以外ではかなり使いづらいとはいえ、5マナで合計スタッツが8/10は破格!
しかも警戒と到達を相手によって使い分けられるので、《黄金架のドラゴン》が入ったデッキには到達、赤単のような地上ビートには警戒と、かなり器用なカード。もしかしたら環境を定義する1枚になってもおかしくないと思う。
選択肢の中から好きなだけ選べる、とても便利なリセット呪文《告別》。リミテッドでお化けなので、構築でもワンチャンスあると思っている。プレインズウォーカーとセットで使いたい。
イラストはかわいいのにやってることはかなり残虐なのもいい。藤ちょこさんによるイラスト違いバージョンもかわいくておすすめ。
こちらの《精霊の姉の召集》も、イラストがメッチャ好みなので使いたいカード。
場に出たとき効果を持つカードを使い回せば爆アドを取れ、何か悪いことができそうなエンチャントだ。トークンを生け贄にするだけでもいいので、条件はそこまで難しくない。
今回の神話ドラゴンを出してすぐ生け贄にして、効果を発動しつつほかのクリーチャーを釣る動きも楽しそうだ。
合体は男のロマン。
『ビジョンズ』時代のキマイラ各種、《夜のスピリット》、《悪夢の声、ブリセラ》、《のたうつ居住区、ハンウィアー》など、マジックにはまれに合体カードが出てきたが、今回の《メカ巨神》はなんと5体合体で合体後は10/10飛行警戒トランプル絆魂速攻と、シンプルでカッコイイ1枚。しかも除去られてもコアだけ破壊されて分裂するという親切設計。
これが構築で暴れている姿を見てみたいが、はたして……?
今回のレビューは以上になりますが、レアだけじゃなくアンコモンにも優良なカードがそろっていて、環境に与える影響はけっこう高いんじゃないかと思います。
2月26日(土)には日本選手権2021FINALがあり、そこでいろいろなデッキが出てくると思うので今からとても楽しみです。
次は春に発売の『ニューカペナの街角』でお会いしましょう。
ではでは。