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2022年・春のTeam Cygamesだより

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2022年2月から4月までの、Team Cygamesメンバーの近況をお届けするまとめ記事です。
いよいよテーブルトップ大会の復活も告知されましたので、かつてのような大会レポート記事も少しずつやっていけるかもしれません。
早くチームメンバーの皆さんに直接会いたいです!

 

 

■2022年春振り返り

★2月18日
『神河:輝ける世界』発売

掲載タイミングの都合で1つ前のセットとはなりますが、例によって『神河:輝ける世界』のクイックドラフト必勝法を、覚前さんにお聞きしました。

覚前
青緑決め打ちがオススメです。
この環境での負ける時のイメージとしては、「相手のパワーカードに対処できずに負け」か、「土地事故での負け」がほとんどです。
青緑にはそのどちらにも答えを出してくれるカードがそろっています。
以下は、青緑を構築するにあたってのオススメピック順です。

●コモン

1.《古代への衰退》
2.《当世》>《竹林の射手》

古代への衰退

当世 竹林の射手

《古代への衰退》は必須カードです。アンコモン以上でピックするカードがなければ、迷わず取ります。
そして、次点が《当世》と《竹林の射手》です。フラットな局面なら安定性重視で《当世》を優先的にピックします。
特にこの3種は別格なので、集められるだけ集めたい印象です(各種3~4枚ずつくらい取れれば理想)。

そのほかのコモンに関しては、カードパワーが足りてないなら《大狸》や《せし郎師匠の伝承》を優先的に取るなど、
アンコモン以上で足りていないところを補うイメージでピックしていきます。

大狸 せし郎師匠の伝承

●アンコモン

《語られざるものの警告》《天空に到る母聖樹》《旋輪脚》《隔離用構築物》《機械壊しの河童》など、
アドバンテージを取るカードやゲームを決めるカードが充実していますので、それらをピックしましょう。
中でも《語られざるものの警告》はそのどちらも兼ね備えているので、ベストアンコモンカードと言って間違いないです。

語られざるものの警告 天空に到る母聖樹 旋輪脚 隔離用構築物 機械壊しの河童

覚前
以上をまとめます。
①ベストコモン3種類で合わせて10枚。
②アンコモン以上の強力なカードをできれば5~7枚。
③残りの枠は、コモンでデッキの足りてないところを補うイメージで構築します。
今回の環境はシンプルなので、上記の構築で怖いくらい勝てると思います。
これらをピックして、『神河:輝ける世界』の環境を攻略しましょう!

 

★2月26日
日本選手権2021Final

会場に集まってMTGアリーナをプレイする、オンオフ混合スタイルで開催されました。

会場に行かず自宅からの参加も可能でしたので、市川さんは家から。
チャンピオンシップも差し迫っており、移動にかかる時間なども活用したいとのことでした。
実際、1勝3敗でドロップしたあと、Magic Onlineに切り替えて別の大会に出場。
使用デッキはジェスカイ・コンボでしたが、メタが噛み合いませんでした。

一方、八十岡さんは会場へ。
使用デッキはラクドス・サクリファイス。トップメタのナヤルーン以外には強いデッキで、メタがかなりバラけた今大会で活躍し、このあとかなり流行しました。
結果はオポ落ちの9位。

八十岡
現地に来てない人とよく当たったというのはありましたけど、ラウンド間にみんなと話せるのはリアルイベント感ありました。
★2月26-27日
アリーナオープン

『神河:輝ける世界』のリミテッドで開催されました。

八十岡さんはリミテッドではめずらしく賞金なしに終わり、市川さんも2日目4勝2敗、山本さんは2日目3勝2敗で敗退。
覚前さんは不参加でした。

★3月5日
セカコロ二次予選

スタンダードで開催されました。
神河チャンピオンシップのデッキ提出直前のタイミングだったのですが、八十岡さんがラクドス・サクリファイスで8勝2敗し、7位で決勝大会に進出しました。

八十岡
調整の合間に気晴らしで出場。時間かかるデッキではないので、待ち時間中はアルケミー回してました。
★3月11-13日

フォーマットはアルケミーとヒストリックでした。やっている人が少ないため、環境解析があまり進まず情報がないフォーマットです。
そのためいろいろなデッキが登場し、観戦する側としてはおもしろい大会でした。

市川さんは今回も大人数によるチーム調整を行ない、アルケミーはナヤ・ルーン、ヒストリックは青白ヨーリオンを選択。
ただデッキにもプレイスキルにも自信がなかったとのことで、結果は2勝4敗の初日落ち。
「ナヤ・ルーンを超えるデッキを作れなかったので、戦車だと思って選んだけど車だった」というコメントでした。

一方、八十岡さんはアルケミーで大会に1人きりのジェスカイ・ミルを使い、7戦全勝でした。
ヒストリックはほぼ脳内のみ調整(やってないフォーマット2つなので時間が取れなかった)の青白コントロールです。

アルケミーの調整については、1週間くらいいろんなデッキを試して、クリーチャー以外で勝ちたいのでジェスカイ・ミルになりました。
実はそんなにライブラリーアウトしないで勝つデッキです。
大会前のメタゲーム記事でフランク・カーステンさんが取り上げ、相手のデッキを《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》で平均何枚削れるかというグラフまで作っていました。

 

Staff

 

勝ち手段であるはずの《ターシャズ・ヒディアス・ラフター》の枚数が3なのはどうしてですか?

 

八十岡

 

そもそも4枚入れるという選択肢がない。
コントロールが6マナや7マナのフィニッシャーを4枚入れないのと同じ理由(3マナだけど別に3ターン目に打ちたいカードではない)。
極論1枚でも問題ないが、追放されて負けるのがいやなのと同型は数多いほうが勝つので、3枚(同型いないなら2枚で十分)。

(編注:結果論としては、「自分が考えることは他人も考えるだろう」と思ってミラーを意識したが、ほかには誰もおらず白単とナヤ・ルーンばかり当たったので2枚でよかったとのこと) ターシャズ・ヒディアス・ラフター

八十岡さんは、2日目のバブルマッチで「2本目土地引きすぎて3本目来ず」、惜しくも11勝4敗で10位に終わりました。
下当たり(勝ち数が少ない人とマッチングすること。オポが下がる)が3回もあり、もしオポが高ければトップ8に入れていたので残念です。
次の世界選手権に出場するため、チャンピオンシップに出場したプレイヤーは勝ち数に応じて招待ポイントを得られます。
八十岡さんは、神河チャンピオンシップを終えてマジック・リーグメンバー内でこの招待ポイントがトップになりました。
しかし、下につけている人たちも僅差なので、次のニューカペナ・チャンピオンシップでもしっかり勝たなくてはいけません。
リーグメンバーでない、チャレンジャーの枠だったら余裕だったのですが、さすがにリーグメンバーたちは強いです。

★3月15日

 

リアルカードゲーム版の『Shadowverse』が4月末に発売されるにあたり、インフルエンサー向けの体験会が開かれました。
市川さんが呼ばれ、Team Cygames発起人であり『Shadowverse EVOLVE』のプロデューサーである木村と久しぶりに顔を合わせました。
また、4月頭には一般向けの体験会に市川さんが行き、開発スタッフで元Tean Cygamesメンバーの渡辺雄也さんと数年ぶりに再会。

市川
もう2人とも記憶にないくらい久しぶりに会いました、多分2~3年ぶりでしたね。
ナベは贅肉減って筋肉増えてガシッとした体型になってて格好良かったです、私は逆ですが。
木村さんに最近マジックやってるか聞いたら、普通にMTGアリーナでリミテッドやっているみたいです。
「リミテッドのグランプリがあったら出たい」って言ってました。
(『Shadowverse』は昔やっていたので)エルフのフェアリートークンはポコポコ出てくる印象が強くて覚えていました!
紙だとカードを出す動作もより楽しくなると思うので、トークンいっぱい出るデッキはおもしろそう!

 

★3月21日

八十岡さんが、「解説を困らせるべく」勝ち筋のほとんどないイゼット・コントロールをひっさげて参加するも、土地事故で残念ながら敗退。
市川さんが解説で参加。スタンダードの多様性が出た大会で、オリジナルデッキでの優勝にテンション高めでした。

 

★3月31日

テーブルトップでのプロツアーが復活するという発表がありました。2022年の秋ごろから予選が始まり地域チャンピオンシップ予選→本戦を勝ち抜いて、2023年に開催される3回のプロツアーを目指すという流れです。

八十岡さんはリーグメンバー特典でプロツアー(+地域チャンピオンシップ)に3回とも出られます。
市川さんは来期1回目のプロツアーと、3回の地域チャンピオンシップに出場できます(世界選手権でトップ4に入ればプロツアーは全部)。
逆に5月20-22日のニューカペナ・チャンピオンシップは、買って得られる権利がすでに持っている権利と重複しているので、制度的には次につながらないとのこと。

市川
とはいえ、まぁ大会自体が好きですし、来期を考えてプレイヤーとしてレベルアップできたらいいなと思っています。

 

★4月10-11日
市川さんがアリーナMCQ突破

市川さんがMTGアリーナでの予選ウィークエンドを突破し、ニューカペナ・チャンピオンシップの権利を獲得。
フォーマットはアルケミーで、デッキはキキジキ入りのナヤ・ルーンでした。
コントロールがまだ勝ち上がってこない早い時間帯に勝ち抜くという読みも良かったし、後手ばかり続いて流れが悪くなったところでアリーナを再起動し、うまく“流れを変える”ことができました。

市川MCQデッキ

ほかのメンバーにも、こういった「切り替えのための行動(リアルの場合はスリーブを交換したり、座る椅子の向きを逆にする人もいるようです)」をしているかどうか聞いてみました。

覚前
正直、流れを変えるのは苦手です。
もちろん、スリーブを替えたり、試合の合間にカフェにリフレッシュしに行ったりと、いろいろ試したことはありますが、結果を変えたと感じるほどにはならなかった印象です。
なので、日頃の行ないがそのまま結果になると思っていて、「悪い時でも受け入れる」。これにたどりつきました(笑)。
山本
リアルで大会出てた頃から特に何もしません。
八十岡
自分デジタル派なんで、オカルトなことはしないです。ヤバイぐらい事故った時はスリーブ交換します。座席も大事ですね。

 

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※画像はイメージです。

 

★4月16-17日
アリーナオープン

1日目のBO1ヒストリックというフォーマットは魔境で、市川さんも八十岡さんもまったく勝ち抜けられず苦戦。
八十岡さんは9時間かかってようやく終わった瞬間、珍しく喜びをあらわにしていました。

2日目、市川さんは惜しくも5勝どまり、八十岡さんは6勝で1000ドル獲得でした。

★4月21日

3月末のテーブルトップの発表に続き、アリーナでも年3回の大会が行なわれることが発表されました。
競技プレイヤーにとって、MTGアリーナは今までアリーナオープンくらいしか頑張りどころがなかったのですが、今後はモチベーションがぐっと上がりそうです。
なお、八十岡さんはアリーナオープンで6勝したため最初の1回は予選が免除されています。ほかの3人は普通にラダーや予選を頑張ることになると思われます。

★4月29日
『ニューカペナの街角』発売

ニューカペナの5つのギャング団のうち、どれにあてはまるかという診断があるので、やっていただきました。

八十岡
常夜会(白青黒)でした。
覚前
ジャンド(土建組/黒赤緑)になりました♪
市川
土建組一家(黒赤緑)でした、ジャンド好きなので当然です。
山本
貴顕廊一家(青黒赤)でした。青黒・青赤が好きなので嬉しいです。

 

 

 

■チームメンバーへのマジック・アンケート

Q.『ニューカペナの街角』で注目しているカードは何ですか?

※八十岡さんのレビュー記事はこちら

山本「《産業のタイタン》。7マナで15点クロックのすごいやつ。スタンダードではミッドレンジを中心に、下環境ではリアニ候補の1つとして幅広く活躍すると思います。」

覚前「アンコモンの《魔除け》シリーズですね。またこの爆弾カードの時代が来たかと懐かしい気持ちになります(笑)。
《魔除け》シリーズは1つ1つの単体の効果が弱く見えがちですが、3種類からモードが選べるので今回も想像以上に活躍する予感がします!!」

市川「《敵対するもの、オブ・ニクシリス》です。みんなが強い! 禁止だ! って息巻いていたので、結果が楽しみです。
僕は、いいカードだけど裏目も強く構築の制限もかかるので、幅広く使われるカードではないんじゃないかなと考えています。」

産業のタイタン 敵対するもの、オブ・ニクシリス

魔除け白青黒 魔除け青黒赤 魔除け黒赤緑 魔除け赤緑白 魔除け緑白青

 

Q. 来年の大会システムが発表されましたが、ご意見をお願いします。また、どんなふうに挑戦していくつもりですか?

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※画像はmtg-jp.comから引用させていただきました

 

覚前「個人的にはもともとのプロレベル制度が好きだったので(実力が正当に評価されていたと感じるシステムで、プレイヤーとしてはこれ以上ないくらい良いものだったと思っています)、特にモチベーションが上がる要素はなかったです。
それでも、“誰もが常に夢を見られる”という観点では、より多くの人にチャンスがあり、それはそれでいい変更なのかもしれません。」

八十岡「たくさん大会あっていいと思います。ただアリーナの大会のほうが賞金がいいのがちょっと悲しいですね。
全部出る気で挑戦します。」

山本「アリーナ予選を抜ければプロツアーの権利も手に入るので、アリーナ予選のバリューはかなり上がりましたね。
予選をジェムやゴールドで出られるようになったことも、忙しくてラダーを走れない人やランクを下げたくなくてラダー上位のまま放置する人たちにとって、とてもいい変更ですよね。
プロツアー予選は店舗大会を回る気力がないので、今後のマジック活動はアリーナ予選突破を目標として活動することになりそうです。」

市川「コロナ禍になる前はグランプリ年間8回程度(国内4+海外4)、プロツアー4回みたいなスケジュールだったと思うので、来年の大会システムはそれに比べれば問題ないかなと思います。

基本的に、リアルとアリーナの大会計6回に出られるように予選に出ていこうかなと考えています。ただ、システム上全部に出るのはかなり厳しい(特にアリーナ)のでカツカツでやるのではなく、自分のペースで予選に出ていこうかなと思います。

MO(Magic Online)はPTQではなく、それの前の地域CSの予選であるCSQに替わると聞いています。そうするとMOで行なわれる予選はバリューが下がってしまいますね。
一方MOCSは1位2位に世界選手権の権利が付与されるとのことで、こちらは逆にバリューが上がっています。ただ、MOCSのためにCSQに出るのは多分モチベーションが保てないので、MOCS予選に絞って出ていく感じになるのかなと思います。」

 

 

 

■おまけ:最近の1枚

八十岡「久しぶりに料理しました。(パスタ茹でただけ)」

(編注:写真は『ニューカペナの街角』プロモーションキットである5種類のパスタセット)

八十岡1枚A

八十岡1枚B

 

覚前「家から出てなさすぎて、最近ウォーキングを開始しました。写真は片道1万歩の勝手にゴール地点! と決めた場所です(笑)」

覚前1枚

 

山本「山口旅行に行った際に、特別天然記念物の秋芳洞を観光しました。」

山本1枚

 

市川「Twicthの企画で獲得したホットクックが先日届きました、支援してくれたみなさまありがとうございます。置き場所がなくてまだ開けていません!」

市川1枚

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