ヤソのカードレビュー『エルドレインの森』
by 八十岡 翔太
皆さんお久しぶりです、八十岡です。
今回は『エルドレインの森』のカードプレビューになります。よろしくお願いします。
エルドレインと言えば、4階級制覇を果たした《王冠泥棒、オーコ》を初め、たくさんの禁止カードを出した『エルドレインの王権』の舞台です。個人的には強力なカードが好きなので、かなり好きなセットでした。
『エルドレインの王権』の時もこのレビュー記事を書かせてもらっており、久しぶりに見てみたらなかなか見る目あったなと思いました。
エルドレインという次元はアーサー王伝説とおとぎ話がモチーフで、皆さんもよく知っている話も多く、かなりなじみ深い次元です。
今回も10個の童話の元ネタからできているので、どうカードに落とし込んだかを見るのも楽しいです。赤ずきんはかなりの武闘派になっていました。
前回は「行方がわからなくなったケンリス王を探しに、跡継ぎの双子ローアンとウィルが僻境の奥地へ旅立つ」という話でしたが、今回はファイレクシアとの戦いで王が亡くなり、王を継いだウィルが混乱してしまったエルドレインを内部から立て直そうとしますが、そんなんじゃダメとローアンは外に旅に出る、というストーリーです。
その旅の中でいろいろな真実を知り、最終的にはこの2人が戦うことになります。結末を知りたい人は公式に掲載されているストーリーのほうを読んでください。
またこの2人以外にも、アショクや魔女3姉妹、これから重要キャラになりそうなケランなども出てきて、けっこうおもしろいストーリーになっていると思います。
それではカードプレビューに行ってみましょう。
●『エルドレインの森』注目カード
まず最初はこれでしょう。
かなり久しぶりに来た2色ミシュラ土地です。
どれもかなり強く、ローテーションから落ちるまでスタンダードで使うことになるので、とりあえず全部集めておいたほうがいいと思います。
個人的には赤白と緑黒が能力的に好きですが、青赤は色が強くパイオニアでも使われると思います。
かわいい見た目とは裏腹にかなりのサイズを持つウサギ、《威厳あるバニコーン》。自分の場のクリーチャーの数を参照するカードは今までたくさんありましたが、今回は土地以外ならなんでもいいという大盤振る舞いで、第5版までいた《ケルドの大将軍》が戦場でこのウサギを見つけたら逃げて行くレベルです。
最近は《婚礼の発表》を初め、トークンを出すカードが多いので簡単に育ちます。令和の《タルモゴイフ》となるかも！？
《砕骨の巨人》の調整版。2→3の動きができるのはさすがにダメだったという反省がうかがえますね。
《炎心の決闘者》は《砕骨の巨人》ほどのプレッシャーはないものの、火力全部に絆魂がつくのは強いですし、後半に引いても本体火力になるので、かなり優秀。ミシュラ土地もありますし、ボロスの復権となるでしょうか？
ここはフェアリーたちをひとまとめで紹介させてもらいます。
フェアリーさえいれば《思考囲い》《対抗呪文》《致命的な一押し》以上のカードに変わる強力なスペル3枚と、それを支える1マナの《眠り呪いのフェアリー》です。
これらに関しては、単体というよりフェアリーデッキが強いかどうかでしかなく、すごく使われるか、まったく見ないかのどちらかになると思います。
もし《苦花》や《呪文づまりのスプライト》があれば天下を取れそうなので、これからの追加にも期待したいですね。
ついに来た、赤単のエースクリーチャー。
1ターン目に《熊野と渇苛斬の対峙》を置けていれば、3ターン目に4/4速攻飛行というお化けスペックが爆誕します。伝説というのが少しネックではありますが、《擬態する歓楽者、ゴドリック》はこれからの赤単を支える1枚になると思います。
BO1ではかなり赤単が増える気がしますね。
ぱっと見オモチャにも見えますが、《アガサの魂の大釜》は墓地対策としてもかなり優秀な1枚。《未認可霊柩車》と比較しても遜色ない強さの墓地対策です。
またスタンでもそこそこお手軽に無限コンボができるので、メインから採用されるケースも多そうです。ただ相手に使われると、相手も無限コンボができてしまうという弱点を抱えています。
10年以上出ていなかった、2マナのマナ加速置物《アイレンクラッグ》。伝説ならギリギリ行けるでしょという意図を感じます。
変身後になる装備は「英雄の遺産、エヴァーフレイム」とたいそうな名前なのですが、能力はコモンレベル。せっかくならもう少し強いのに変身してほしかったですね。
今回のプレビューはこれで終わりになります。
今月末にある世界選手権は、この新セットが入ったスタンダードとドラフトです。
去年はふがいない成績だったので、今年はがんばりたいと思います。応援よろしくお願いします。
それではまたお会いしましょう。
