ヤソのカードレビュー『イクサラン：失われし洞窟』
by 八十岡 翔太
皆さんお久しぶりです。八十岡です。
今回は『イクサラン：失われし洞窟』のカードプレビューになります。よろしくお願いします。
前回のイクサランは不滅の太陽を求め“太陽帝国”（人間＆恐竜）、“川守り”（マーフォーク）、“薄暮の軍団”（吸血鬼）、“鉄面連合”（海賊）が黄金都市オラーズカを探し求め争奪戦をしていたところに、ニコル・ボーラスから依頼を受けたヴラスカがプレインズウォークしてきて、喧嘩腰号に乗ってオラーズカを探すという話でした。ただヴラスカはその途中で、記憶を失い漂流していたジェイスを発見します。ラヴニカではジェイスのことを目の敵にしていたのですが、乗組員として迎え入れ一緒に旅をすることになり……こちらのほうがメインのストーリーになります。この話はおもしろいので復習も兼ねて読んでみてください（マンガになってます）。
マンガで分かる！ Magic Story『イクサラン』編
最終的にヴラスカが不滅の太陽をほかの次元に転送したことでイクサランでの争いは終わり、記憶を取り戻したジェイスは違う次元に向かいました。この後イクサランがどうなっていたかはよく知りません。
そして今回の話は、太陽帝国の兵士がオラーズカの地下で古代の部屋を発見するところから始まります。
その部屋にあった扉を調べるとさらに地下の洞窟へ向かう道が見つかり、最初に挙げた4つの勢力がそれぞれ地下洞窟の最深部を目指す話になります。はたして最深部には何があるのか……？ 気になる方はストーリーのほうを追ってみてください。
さて長くなりましたが、カードレビューに移りたいと思います。
●『イクサラン：失われし洞窟』注目カード
まずはこのセットイチ押しの恐竜セットから。
《剛胆な古生物学者》《好戦的な槌頭》《巨体の猛竜》《パラニの孵化者》《不穏な尾根》に、アンコモンの《好戦的な一年仔》《イクサーリの伝承守り》《ギシャスの初子、イツキンス》も加えて、明らかに恐竜デッキを組んでくれというラインナップ。
特に久しぶりの1マナのマナクリーチャーは使ってくれという意思を感じます。2ターン目6/6は夢がありますね。《パラニの孵化者》も、5マナのクリーチャーはここまで来たかというレベルです。
恐竜は一直線なデッキですがかなりのパワーを感じるので、どのぐらいやれるのか楽しみです。
そして《勇敢な旅人、ケラン》《分派の説教者》《名もなき都市の歩哨》の3枚は、単体で強そうなカードです。最近の3マナクリーチャーは強いですね。どんどんゲームが早くなっている気がします。
正直書いてある通りのことしかしないので、あまり語ることはないのですが、単純にスペックが高いので白単、エスパーレジェンド、緑黒等既存のデッキにそのまま入りそうな面々です。
《地底のスクーナー船》と《熱心な略奪者、ブリーチェス》は期待枠です。正直2枚ともカードはかなり強いのですが、既存のデッキにすんなり入るカードではないので新しいデッキが出来るかしだいだと思います。《熱心な略奪者、ブリーチェス》に関しては軽い海賊が増えたら強くなるので、今後の伸びしろにも期待が持てます。
まさかの《戦慄掘り》の上位互換、《溶鉄の崩壊》はソーサリー除去が嫌いな私でも喜んで使う1枚。
アーティファクトやエンチャントも触れる優れもの。パイオニアやモダンのラクドスでも高確率で使うと思います。
そしてミシュラ土地（クリーチャー化する土地）。スタンダードでミシュラが10種以上ある環境はもしかしたら初めてかもしれないですね。基本的にタップインのミシュラは早いデッキより遅いデッキのほうが使い勝手がいいため、今回は青絡みの2色が強いかなと思います。
青黒の《不穏な浅瀬》は能力がほぼないようなものですが、単純に4/4というサイズがかなり強いです。接死もたまに生きることもあると思います。青白の《不穏な投錨地》は単純に強いですね。
そして最後に紹介するのは、忌むべきカード《魂の洞窟》。正直スタンに戻ってきてほしくなかったですね。正直むこう3年、打ち消しの多いデッキが活躍することはないと言ってもいいかもしれません。
兵士や恐竜のような部族デッキが強くなるのはまだいいですが、ランプデッキから飛んでくる《偉大なる統一者、アトラクサ》や《怒りの大天使》が打ち消せないとなると、どうしたもんかといった感じです。
これからの打ち消し呪文は打ち消すのではなく手札に戻したりゲームから除外できたりしてほしいですね。
今回のプレビューはこれで終わりになります。
当分スタンダードの大きいイベントがないので、いろいろ新しいデッキを作って遊ぶにはちょうどいい機会かなと思います。
それではまたお会いしましょう。
