ヤソのカードレビュー『サンダー・ジャンクションの無法者』
皆さんお久しぶりです、八十岡です。
今回は『サンダー・ジャンクションの無法者』のカードレビューになります。よろしくお願いします。
サンダー・ジャンクションは領界路によって新たに見つかった次元になります。
各次元から多くの開拓者たちが渡ってくるも、その中にはたくさんの無法者どももいました。
今回のストーリーは無法者の中でもとびきりの無法者であるオーコが、多元宇宙の最重要指名手配人達(ラクドス、ヴラスカ、アショク、アニー等小粋な仲間たち)を集めてマーグ・タラナウにあるおたからを襲撃するのですが、その道中で父を追って来た息子ケランととうとう出会うことになります。いったんは父についていくことにしたケランでしたが、優しいケランは無法者のオーコの振る舞いに耐えきれず、最後は戦うことになるというお話です。その結末がどうなったかはぜひ公式のストーリーを読んでみてください。
ほかにも元からこの次元にいた地獄拍車団やスターリング社が出てきますが、基本的にはかませ犬です。地獄拍車団の首領のアクルはかなり強かったんですけどね……。
ちなみに今回のストーリーの最後は、ケランとアマリアがいい感じになって終わります。ここ数セット続いていたケランの冒険物語はこれにて終幕です。
それではカードレビューに行ってみましょう。
●『サンダー・ジャンクションの無法者』
まずは目玉のプレインズウォーカー、《再覚醒したジェイス》です。
今回はあまり触れませんでしたが、ジェイスのお話もおもしろいので読んでみてください。
久しぶりの2コストプレインズウォーカー。序盤には出せない能力ですが、ただ強弱の調整でついたというよりストーリーのフレーバーと合っているのが個人的に評価高いです。
能力は普通に使うと3コストを踏み倒すだけですが、それだとあまり強くないので、出来事持ちや両面カードなどと使い、いかにマナを踏み倒せるかがポイントになると思います(分割カードは総コストが合計なので計画できません。注意しましょう)。
パイオニアなら《嘘の神、ヴァルキー》がいますが、スタンダードだったら《木苺の使い魔》あたりですかね。このセットには《自ら運を掴め》といった踏み倒しカードもあるので、一緒に使ってみたいですね。
世界王者ネイサン君こと《精神の決闘者》。PV(《精鋭呪文縛り》)といいあんちゃん(《フェアリーの黒幕》)といい、みんな飛行持ってるのはどういうことだ!
カードを引いただけ強くなっていくので、《策謀の予見者、ラフィーン》ととても相性がいいですね。警戒まで持っているので守りもばっちりですし、《放浪皇》も怖くありません。
《宝船の巡航》が使えるイゼフェニでも使われるかもしれません。世界王者カードは毎回4枚使われているので、早めに集めておきましょう。
長いこと本人より《ゲラルフの伝書使》のほうが強いと言われていたゲラルフですが、ここにきて青いメンターとなって登場。
計画とも相性がよく、ノンクリーチャースペルでなくてもいいのでデッキ構築の幅も広そうです。ただ全体除去が多い今の環境で《肉大工、ゲラルフ》がどこまでやれるのか……。
プレビューの時点から目立っていた鳥、《精鋭射手団の目立ちたがり》。
赤いデッキに強い2マナのアクションが増えるのは嬉しいですね。
《窯の悪鬼》を彷彿とさせる1枚ですが、回避能力に計画までついているという親切設計。計画しておくことで相手の行動を縛れるので、けっこうプレイが難しいカードかもしれません。
対抗色ファストランドも来たので、赤単だけでなく、青赤なども出てくるかもしれないですね。
スタンダードだけでなく下環境でも活躍が見込める1枚。
緑からはスタッツお化けのこの2枚。《護民官の道探し》も泣いています。
《巨大なガラガラワーム》も《荒野無頼団の緑刃》も強いのですが、砂漠土地が少し弱いので、使われるかどうかは未知数ですね。砂漠ミシュラランドが欲しかった……。
今回悪事関係のカードの中で一番強いと思ったカードがこの《死のディーラー、マルチェッサ》です。
システムクリーチャーとは思えぬ高スタッツ。手札破壊でも除去でも打ち消しでも1マナ払えばドローがついてきます。動き出したらめっちゃ気持ちいいので、やみつきになること間違いなし。
《未認可霊柩車》や《下水王、駆け抜け侯》など、0コストで悪事を働くカードと相性がとてもいいです。
令和の白タイタン。残ったらゲームエンド級の強さです。
《鏡割りの寓話》とかなり相性が良さそうですが、残念ながら禁止でした。
下の効果も攻撃時ではなく、タップ時効果なので《勢団の銀行破り》に搭乗したかったですね。無法者感あって楽しそうだったのに……。
かなり好きなカードなんですが、色が悪いのでどこまで活躍できるか。
とうとうデメリット効果がなくなってしまった《貪欲な乗りもの、ギトラグ》。少し悲しいですね。
冷静にパワー1の雑魚がギトラグに騎乗できるのか? とは思いますが、ただ餌になるだけと考えたらわからんでもないですね。
緑黒は速攻持ちが少なく全体除去の返しに強い行動がなかったのですが、パワー6の速攻は救世主になれるかも? 何度でもよみがえる《苔森の戦慄騎士》と相性がとてもいいです。
マジックで一番大事なものは何かと言われればマナベース。
対抗色ファストランド5種が追加されたことで、まさかスタンダードで10種が揃ってしまうとは……。
マナベースが弱かった赤白は下手なカードをもらうより強化になっていますし、今まで苦しかった楔の3色デッキも組みやすくなりますね。
ファストランドはかなり強い土地ですが、昨今は1マナがあまり強くない&4マナのカードがかなり強いデザインなので、下手に入れすぎないように注意しましょう。
今回のカードレビューはこれで終わりになります。
今週末に新セット発売、そして来週にはプロツアーという過密スケジュールですが、頑張ってきたいと思います。過去のスタンダードで一番カードプールが広い環境なので、はたしてどうなってしまうのか……。
次は小動物たちが棲む新次元、ブルームバロウでお会いしましょう。
ではでは。