【PTAER】構築ラウンドまとめ【Day1】
プロツアー『霊気紛争』の1日目が終了し、Team Cygamesの4名全員がめでたく2日目進出となりました!
また、チーム〈MUSASHI〉の6名で見ても、山本さんと行弘さんの2人が7-1、覚前さん、市川さん、渡辺さんの3人が5-3、八十岡さんが4-4となっており、高いアベレージとなっています。チームシリーズの数あるチームの中でも、6人全員が2日目に進出したチームはそんなに多くないので、素晴らしい出だしといえるでしょう。
皆さんはそれぞれ、環境の多くを占めると予想されたサヒーリコンボと緑黒デッキに対して相性がいいことを第一に考えてデッキを持ち込み、おおむね予想通りといった結果になりました。
簡単ですが1日目の戦績を振り返ってまいります。詳しいデッキ紹介などは2日目終了後に掲載する予定です。
●市川ユウキの場合
Jon Finkelさんと3-0どうしの熱い対戦。
1日目ドラフトラウンドの戦績
3-0
1日目スタンダードラウンドの戦績(通算戦績 5-3)/4C機体
ラウンド | 対戦相手のデッキ(相手の名前) | 勝敗 |
---|---|---|
4 | 4C機体(Jon Finkel) | 負け(○××) |
5 | 緑黒カウンター | 勝ち(○○) |
6 | 緑白トークン | 負け(×○×) |
7 | ジェスカイサヒーリ | 負け(××) |
8 | 4C機体(Rich Hoaen) | 勝ち(○○) |
前回のプロツアー『カラデシュ』と同様に、市川さん・覚前さん・山本さんは同じ「4C機体」デッキを選択して出場しました。
ドラフト合宿の翌週に構築合宿を行ない、上記メンバー3人のほか原根健太さん、木原惇希さん、瀧村和幸さん、松本友樹さんの計7名が同じデッキを選びました。
デッキについて
●覚前輝也の場合
1日目ドラフトラウンドの戦績
2-1
1日目スタンダードラウンドの戦績(通算戦績 5-3)/4C機体
ラウンド | 対戦相手のデッキ(相手の名前) | 勝敗 |
---|---|---|
4 | 緑黒カウンター | 勝ち(○×○) |
5 | 緑黒アグロ | 負け(××) |
6 | 4C機体(Patrick Dickmann) | 勝ち(×○○) |
7 | 緑黒カウンター | 負け(××) |
8 | 4Cサヒーリ(熊谷陸) | 勝ち(○○) |
デッキについて
SCGで勝ってた緑黒とサヒーリコンボ、その2大トップメタに勝てるデッキを調整しようと考えてたんですけど、緑黒カウンターには《致命的な一押し/Fatal Push(AER)》が強い。低マナ域を除去すれば、あのデッキは1ターンに1回とかしか行動できないんで。だから軽い除去を使いながらビートダウンしていれば勝てるなと。サヒーリに対しては、《キランの真意号/Heart of Kiran(AER)》と《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》で簡単に勝てるので、もともと相性がいい。それ以外の雑多なデッキにもある程度勝てるというのが、この機体デッキを選ぶポイントでした。
プロツアーでは思ったより機体が多かったですね。普通のメタゲームを考えれば機体が一番強いってことにたぶん気づくだろうけど、思ったよりもプロチームが機体を選択してた。僕は機体同系では優位がつかないと思ってるので、機体は切る考えでサイドボードをプランニングしてます。
●山本賢太郎の場合
1日目ドラフトラウンドの戦績
2-1
1日目スタンダードラウンドの戦績(通算戦績 7-1)/4C機体
ラウンド | 対戦相手のデッキ(相手の名前) | 勝敗 |
---|---|---|
4 | 赤白人間 | 勝ち(○○) |
5 | グリクシスコントロール | 勝ち(×○○) |
6 | マルドゥ/4C機体 | 勝ち(○○) |
7 | 4Cサヒーリ | 勝ち(○○) |
8 | マルドゥ/4C機体 | 勝ち(○○) |
デッキについて
構築ラウンドを5-0したのは単純に、相手が全然回らなかったり、多少ミスしたりとかですね。機体での戦闘って、クリーチャーが並んでリミテッドの盤面みたいになるんです。そのときに殴り方とかでちょっと得してる場面がたまにあったかなという気はします。お互い90%くらい同じカードを使っていて、純粋に盤面だけの詰将棋がほとんどで、たまに除去を警戒して機体で殴らないとかくらいしかないんですけど、そこがけっこう難しいと思います。今日は特に有名なプレイヤーにも当たらなかったんでそんな感じでしたけど、明日は相手も強いんでどうなるかわからないですね。
●渡辺雄也の場合
1日目ドラフトラウンドの戦績
2-1
1日目スタンダードラウンドの戦績(通算戦績 5-3)/緑黒エネルギービート
ラウンド | 対戦相手のデッキ(相手の名前) | 勝敗 |
---|---|---|
4 | 緑黒ミッドレンジ | 勝ち(×○○) |
5 | 4Cサヒーリ霊気池(Matt Nass) | 負け(○××) |
6 | 緑黒ミッドレンジ | 負け(××) |
7 | ジェスカイサヒーリ | 勝ち(○×○) |
8 | 緑黒ミッドレンジエネルギー | 勝ち(×○○) |
デッキについて
スポイラーが出た日からいろいろと試して紆余曲折の結果、やっぱりサヒーリコンボと緑黒が断トツで強かった。最終的にその2つを超えることができなかったんで、じゃあどっちを使おうかと考えたときに、緑黒同系とサヒーリ同系だったら、技術介入がほぼないサヒーリ同系のほうがやりたくないなと思って。
それと、今回サヒーリをメタるのと緑黒をメタるんだったら、前週のSCGでサヒーリが爆発的に勝ってたし、サヒーリをメタる人のほうが多いだろうと思って、サヒーリよりはメタられてない緑黒にしたという理由もあります。
あと、サヒーリに勝つにはみんな機体を選ぶと思ったんです。実際に多かったですし。この緑黒で機体とやってみたらかなり有利だったので、サヒーリをメタったデッキにも勝てるし、サヒーリや緑黒同系にもかなり練習してサイドプランを見つけられたので、緑黒というアーキタイプの中ではかなり研ぎ澄ました形になったと思います。
だいたいメタは予想通りでした、5ラウンド目の4Cサヒーリ霊気池だけはちょっと想定外ですけど、ほかに当たったデッキは緑黒とジェスカイサヒーリだけだったので。
負けたゲームは、事故とダブルマリガンとかですね。緑黒ってけっこうイモっぽいゲームになるというか、先に緑巨人を出したほうが勝ちみたいになるので。
ただサイド後はかなり改善されます。エネルギーに寄せたメインボードなんですけど、軽いクリーチャーに寄せていてサイド後は簡単にメタられてしまうんで、サイド後は緑黒コントロールになるんです。変形サイドボード的なことをして全然違うデッキになるというのが、今回このデッキを使った決め手ですね。
●明日の目標
最後に、明日土曜日の目標を皆さんに聞きました。
山本「トップ8です。5勝2敗1分けできれば……。」
覚前「トップ8! すごい練習したから、明日8-0もあると思う!」
渡辺「最終的に5敗で終えるのが目標なので、6-2ですね。」
市川「優勝します!……あ、明日の目標か。じゃあトップ8でいいです。」
会場にモフモフのアジャニがいました!目が緑色に輝いていてすごい迫力です。スイスのコスプレイヤーさんだそうです。
今夜は、市川さんのマジック友達で現在アイルランド在住の方(左端)が遊びに来たので、一緒に中華料理のディナーに行きました。
覚前君が構築合宿に持ってきた機体デッキの感触がすごいよくて、環境の上位2つになるだろう緑黒とサヒーリコンボの両方に有利が取れるという結論に至り、選ばない手はないだろうということで決めました。もちろん7人でいろんなデッキを持ち寄ったんですけど、その中で明確に一番いいデッキだなと。
構築合宿は先週の金曜夜から日曜までやりました。最初に7人で担当を決めたんです。原根君と覚前君はビート担当、やまけんと木原君がコントロール担当、瀧村君とAさん(松本さん)がコンボ担当。《パラドックス装置/Paradox Engine(AER)》をAさんがすごいがんばってたけど、機体デッキにフルボッコくらってるのに『誰も僕の《パラドックス装置/Paradox Engine(AER)》デッキをへこましてくれないんですよねー』とか言ってて、原根君あきれてた(笑)。ゾンビなのかな? もう死んでるよね? って(笑)。
僕はそれらをまんべんなく回して統括という感じでした。前回はみんなが『霊気池つえー!』ってなって、みんなで霊気池にインしちゃったんですけど、それはあまりよくなかったので、いろんなデッキをまずはみんなで回して、てるやのデッキがいいってなってからはみんなでそれをMOで回して、全員で150~200マッチくらいデータを取りました。
実際には、機体が想像より多かったですね。サヒーリにも緑黒にも勝てるってことで、みんな同じことを考えたんだろうなと思います。機体とのサイドボードもいろいろ試したんですけど、あんまり変わらない。メインはほぼ変えなくていいから、サイドをあまりとらない形でやってます。僕たちのリストはメインに《歩行バリスタ/Walking Ballista(AER)》が入っているのが特徴的で、普通のデッキだとそこに《経験豊富な操縦者/Veteran Motorist(KLD)》が入ってることが多いので、その部分は相性がいいんで。
みんなでいろいろいじったんですけど、最終的に覚前君の言うことがほとんど通りました。回してみたらまさにその通りだなと思うことが多かったんで、95%くらいてるやのデッキで、メインボードはほとんど変わってないですね。いろいろちゃんと試したうえで『やっぱりこうでなきゃ』って納得できたので、このあと最終的にどうなるかはわからないですけど、調整過程としてはかなりいいやり方でできたと思ってます。
同じデッキのみんなの成績は、今バラバラなんですよね。0-5もいれば5-0もいて。0-5もありうるデッキだし、それを許容せざるを得ない環境ですね。フラッドもスクリューも許容できず、受ける側も攻める側も、1~5ターン目まできれいにマナを使い切ったほうが勝つというイメージの環境なので。