ヤソの新カードレビュー『ラヴニカのギルド』
季節は秋、ゲートウォッチとニコル・ボーラスの最終決戦が、ここラヴニカの地で始まろうとしている……。
皆さんお久しぶりです。Team Cygamesの八十岡です。
『ラヴニカのギルド』が今日発売ということで、『ドミナリア』でもやったオススメカード紹介(新カードプレビュー)を今回もやることになりました。最後までよろしくお願いします。
●舞台はラブニカ
ラヴニカとは多元宇宙の中の次元の1つで、少し前にゲートウォッチ5人が生活していたような気がします(編注:彼らがラヴニカのジェイスの屋敷で暮らしている様子はこちらの「Magic Story -未踏世界の物語-」で読むことができます)。
ラヴニカがほかと違うところは、それぞれ役割を持った10のギルドで動いている世界というところです。皆さんも知っているとは思いますが、10のギルドとは…
♦ボロス(白赤)
♦セレズニア(白緑)
♦ゴルガリ(黒緑)
♦ディミーア(青黒)
♦イゼット(青赤)
♦オルゾフ(白黒)
♦アゾリウス(白青)
♦シミック(青緑)
♦グルール(赤緑)
♦ラクドス(赤黒)
のことで、それぞれにいろいろな役割がありカードのキーワード能力などもそれにちなんだ効果がつけられていてけっこう面白いので、興味がある人は調べてみるといいと思います。
ちなみに個人的に(色的な意味ではなく)好きなギルドの順番は、イゼット>ボロス>ディミーア>ラクドス>オルゾフ>セレズニア>ゴルガリ>グルール>シミック>アゾリウスです。
今回でラヴニカが舞台のブロックは3回目で、最初は2005年に発売された『ラヴニカ:ギルドの都』ブロック、2回目が2012年の『ラヴニカへの回帰』ブロック、そしてさらに6年の時を経て今回の『ラヴニカのギルド』になります。個人的にラヴニカを舞台にしたストーリーは2番目に好きなのでぜひ読んでみてください。有名なネームドキャラクターも多く、カードのほうで聞き覚えがある人たちがけっこう出てきます。
●ギルドごとのオススメカード
とまぁ、あまりストーリーやフレーバー的なことを話しだすときりがないので、そろそろオススメカード紹介に入ろうと思います。今回はギルドごとに2枚ずつ紹介していきます。
セレズニア
セレズニアからはこの2枚。イマーラさんは重要なキャラクターなのに以前の《イマーラ・タンドリス/Emmara Tandris(DGM)》はひどい扱いでしたが、今回の《協約の魂、イマーラ/Emmara, Soul of the Accord(GRN)》はかなりいい感じで期待が持てます。トークン生成がアタック時でなく、タップしたときなのはいですね。
《敬慕されるロクソドン/Venerated Loxodon(GRN)》のほうはトークン系のデッキができるとしたらまず使うだろう1枚。
強い弱いとはまったく関係ないですが、《不和のトロスターニ/Trostani Discordant(GRN)》はストーリー的に何があったのか気になる1枚です。
イゼット
《イオン化/Ionize(GRN)》は現代に蘇った《蝕み/Undermine(INV)》! 3点が2点に減っているのでそこまでではないにしろ、マナシンボルが楽になっているので多色で使いやすいのがグッド。
《薬術師の眼識/Chemister’s Insight(GRN)》は《天才の片鱗/Glimmer of Genius(KLD)》より強い可能性あり。「諜報」能力との相性もいいので、これからの青いコントロールではよく見る1枚になりそうです。
ボロス
ボロスのギルドリーダー、《正義の模範、オレリア/Aurelia, Exemplar of Justice(GRN)》。前回の《戦導者オレリア/Aurelia, the Warleader(GTC)》も強かったですが、それに匹敵する強さを感じます。ただ今の白赤はプレインズウォーカーが弱いため、デッキとして見るといまいちな可能性は高いかと。
《裁きの一撃/Justice Strike(GRN)》は白赤系の除去だと限定的なものが多い中、ほぼ確定除去になりそうな1枚です。ちなみに《正義の模範、オレリア/Aurelia, Exemplar of Justice(GRN)》をどうやっても裁けないのはご愛敬。
ディミーア
除去されなかったら簡単にゲームを終わらせそうな《正気泥棒/Thief of Sanity(GRN)》は、《夜帷の死霊/Nightveil Specter(GTC)》を思い出しますね。青黒系のミッドレンジやコントロールのサイドでよく使われる気がします。
《名声の代価/Price of Fame(GRN)》に関しては、《英雄の死/Hero’s Demise(BOK)》もずいぶん強くなったなーと時の流れを感じる1枚。環境でどのぐらいレジェンドクリーチャーが使われるかにもよりますが、とりあえずサイドには入りそうな1枚。
ちなみにディミーアのギルドマスターである《万面相、ラザーヴ/Lazav, the Multifarious(GRN)》も、前回の《ディミーアの黒幕ラザーヴ/Lazav, Dimir Mastermind(GTC)》に比べると格段に使いやすくなったなと思いましたが、まだ表舞台に出てくる時期ではないらしいです。
ゴルガリ
ゴルガリに関しては特におすすめのカードがなかったため、根っからのゴルガリっ子の市川さんとその代表カードを置いておきます。
個人的に《暗殺者の戦利品/Assassin’s Trophy(GRN)》はスタンダードでは多少使いはするけど、そこまで活躍しないんじゃないかなと思っています。
●最後に
『ラヴニカのギルド』は当初思ったよりかなりマイルドな印象を受けました。個人的にはギルドメイジがかなり弱体化しててちょっとショックです。
今回のローテーションにより、強かった『カラデシュ』が落ちてスタンダード環境は激変すると思います。はたしてどんなデッキが出てくるか楽しみですね。
そしてまだ『ラヴニカのギルド』の詳しいストーリーは出ていませんが、今までとは違い今回はラヴニカに住んでいた人たちが戦いに巻き込まれた形っぽいので、どういったふうに絡んでくるのかも気になるところです。ニコル・ボーラスがラヴニカを訪れた真の目的もまだわかっていませんし、いろいろ楽しみです。3つめのエキスパンションの名前を隠しているあたり、何かすごいことが起きるような気もします。
今回プレインズウォーカーでラル・ザレックとヴラスカが出てきたので、次あたりに久しぶりに強いジェイスが来そうな予感が……。
ではまた『ラヴニカの献身』でお会いしましょう。