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グランプリ・静岡2018レポート

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11月30日(金)~12月2日(日)に開催されたグランプリ・静岡2018は、日本史上初となる「ダブル・グランプリ」でした。Team Cygamesメンバーはレガシー/スタンダード共に出場したのが市川さん、山本さん、覚前さんの初期メンバー3人、スタンダードのみ出場したのが渡辺さん、そして八十岡さんは公式放送の解説として参加しました。それぞれの「ダブル・グランプリ」をデッキ選択の理由や覚前さんの優勝決定後のインタビュー、そしてラストは八十岡さんの総轄コメントでお届けします。今回の覚前さんの優勝をもってTeam Cygamesメンバーはそれぞれ加入後全員が、“優勝”という素晴らしい成績を収めてくれました。2015年10月発足から約3年に渡り毎シーズン国内国外問わず多種多様なフォーマットの大会で世界中の強豪と戦う彼らを間近で見てきて、改めて本当に強く頼もしい5人だと、スポンサーとして誇りに思いました。

 

 

 

●レガシーの戦績まとめ

ラウンド 市川(232位) 覚前(優勝) 山本(554位)
1 bye bye bye
2 bye bye bye
3 × bye
4 ×
5
6 ×
7 × DROP
8
9 ×
10 DROP ○(津村健志)
11 ×(廣澤遊太)
12
13 ×
14
15 ID
準々決勝
準決勝
決勝

 

覚前輝也の場合

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覚前さんは1日目8回戦を全勝で終え、2日目も快進撃は止まらず自身3度目となるグランプリ優勝の快挙を遂げました。
優勝した日はTeam Cygamesメンバーはもちろん、松本友樹さんや川崎慧太さん佐藤レイさんも参加してくれてみんなで祝勝会!!!話はつきることなく盛り上がり、翌日大会がある方も多いなか夜遅くまで続きました。翌朝スタッフと合流した覚前さんはニコニコしながら「(ホテル下の)コンビニで入浴剤買って、朝風呂をしながら試合動画を振り返ってました!」と話してくれて、ほんわかする場面もありました。(笑)
公式カバレージに優勝者インタビューや、決勝のカバレージなどもありますので試合の詳細は割愛させていただきます。

 


覚前輝也『エルドラージ・ストンピィ』
GP・静岡2018(レガシー)



3 《荒地》
4 《古えの墳墓》
3 《裏切り者の都》
4 《エルドラージの寺院》
3 《ウギンの目》
4 《魂の洞窟》
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》
4 《不毛の大地》


土地(26)


4 《エルドラージのミミック》
4 《作り変えるもの》
1 《猿人の指導霊》
4 《難題の予見者》
4 《現実を砕くもの》
3 《忘却蒔き》
1 《終末を招くもの》
1 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》
4 《果てしなきもの》


クリーチャー(26)


4 《虚空の杯》
2 《厳かなモノリス》
2 《アメジストのとげ》


呪文(8)


3 《漸増爆弾》
2 《魔術遠眼鏡》
2 《アメジストのとげ》
3 《罠の橋》
4 《虚空の力線》
1 《梅澤の十手》


サイドボード(15)


 

――デッキ選択の理由は?
覚前「プロツアーが終わった段階でレガシーをかるくまわしていた時に「奇跡」が一番強いと思ってまわしました。けど奇跡ってめちゃくちゃプレイ難しいんですよ。グランプリまでの2週間のあいだにマスターしきれないと思っていろいろ探した結果、エルドラージ・ポストに出会いました。それに《厳かなモノリス/Grim Monolith》が入ってて、リーグで安定して3-2以上できるしやってる感覚でめちゃくちゃ強いなって。そこから奇跡にメタった構成のエルドラージ・ストンピィを作っていきました。」

――ではその「エルドラージ・ストンピイ」デッキの解説をお願いします。
覚前「エルドラージの固定パーツ以外で選ぶ部分でいうと、土地。基本25枚が多いのですが僕は26枚にしました。んで、普通の人と全然違うのが《荒地/Wastes》が3枚入っていること。このリストはエルドラージ系を使っているなかで見たことがないです。この《荒地》が1枚でもあれば《血染めの月/Blood Moon》貼られたり《基本に帰れ/Back to Basics》で特殊地形が全部起きなくなっても戦える。1枚引けてるかでマッチアップの勝率が変わるから一般的には1~2枚のところ3枚にしました。そもそも今回は不利なマッチアップ、例えば「土地単」などは全部切って、その代わりにサイドから対策されるカードに対して対応できるような構成を目指しました。《不毛の大地/Wasteland》を4枚とったのも相手が特殊地形使うデッキだったら破壊して相手機能不全にすることもできてラッキーWINを狙える。」
teruya_land
――なるほど。
覚前「《虚空の杯/Chalice of the Void》4枚も確定でメインに入れます。X-1って言ったらだいたい完封できます。1マナのスペルが入っているデッキがめちゃくちゃ多くて、青系だったら絶対《渦まく知識/Brainstorm》入ってる。でも僕は1マナのスペルは入ってない。但し裏目もあって同じエルドラージとかに当たってこれ引いてもほとんど機能しないんですよ。完全なる無駄牌。決勝戦とかもそうやったんですけど、メインで相手もこっちも持ってて引いた分だけ損する…そんなカードなんですけど基本強いんで絶対メインに4枚これは入ります。その他は《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》はだいたい1枚入ってるんですけど残りの9枚くらいはフリースロットみたいなイメージですね。」

――そこに覚前さんのオリジナリティが?
覚前「そうです!エルドラージ・ストンピィは《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》が3枚入っているリストがほとんどです。でも僕は弱いと感じました。理由の一つに基本的にこのカードを使用するときは《虚空の杯》を1ターン目にX-1で置きたいときで、2枚とか引いたら絶対負けるんですよ。リムーブすることによって赤1マナ出すんでカード1枚捨ててるようなもんじゃないですか?しかも後手だったらX-1で出してもあんまり効かないこともあって損する展開も多いなと思いました。あとこのカードが強いって言われているのは《目くらまし/Daze》を唱えられたときにこいつを追放して1マナ払う。そのタイミングだけ強いんですよ、このカード。この2パターンしか強くなくて尚且つ2枚引いたら負けるんですよ。その上で《目くらまし》を使うデッキが減っている。そうゆう事もあってこのカードを3枚とるのは僕はリスキーだと思い1枚にしました。」

Chalice of the Void Simian Spirit Guide

覚前「それとこの《厳かなモノリス/Grim Monolith》も2マナで唱えられるんですけど、これは2マナで唱えられてタップすると3マナ出て、4マナでアンタップできる。《猿人の指導霊》だったらリムーブして1マナ出したら終わりだけど《厳かなモノリス》は2マナはらって場に出して→タップして3マナ出る。実質1マナ浮いてるじゃないですか?《猿人の指導霊》と同じ能力ですよね、その上で無色マナが出るんですよ。デッキ的に無色マナが必要なんで。この《厳かなモノリス》があればエルドラージ系のやつが全部出せるようになります。もし《血染めの月》を貼られたとしても、土地がだいたい4枚くらい並んでいるんで《厳かなモノリス》を4マナでアンタップして常に無色マナの3マナが出せる。この方法で相手の思考をちょっと崩して勝つみたいなのが結構多かったです。」

名称未設定-1

――無色マナを要求するデッキなので《血染めの月》に対して強いのはいいですよね。クリーチャーで調整の効果があったのは?
覚前「《忘却蒔き/Oblivion Sower 》ですね!6マナで結構重いんですけど、奇跡が多いだろうと思ったので対策として3枚入れました。奇跡相手にはマナさえのびれば1枚入ってる《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》を持ってきて勝ち。あとエルドラージ同系にもめちゃくちゃ強いんですよ。カウンターされても誘発するのもいい。あとは通常みんな《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》を2枚入れるところ僕は《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst 》を採用しています。これも奇跡が多いだろうと思って、この1枚貼るか張らないかで1ターン目に勝てるマッチアップがかなり多いんで入れています。ここは一番考えた部分ですね。」

――本当に奇跡対策に特化したかたちなんですね。
覚前「そうです。その代わり不利だろうというマッチアップは、当たったらもう負けで捨てていこうと思ってました。」

――奇跡をメタってずっと練ってきたと思いますが、結局奇跡には何回当たったんですか?
覚前「0回(笑)んなことある?(笑)それでも優勝できたのはメタ的にクリーチャーデッキそんなにいなくて《アメジストのとげ》がささったマッチアップが多かったからかなと。この前のプロツアーでヤソもメタがわからないとコントロールは組めないからみたいな話とか聞いて、メタにあわせてカードをチョイスしようって自分の中で変わりました。それで今回上手くいって…メタって大事やなって。適当にまわしてるだけじゃあかんなって。(笑)」

Oblivion Sower

――そういえば実況解説に呼ばれたとき、カメラに映るたびにミスしてました~みたいな話しをしていましたが逆にここは見てほしいみたいな場面はありますか?
覚前「そうですね、一番は《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》のシーンかな。準決勝の2本目、たぶん2-0で勝ったんですけど。準決勝の2本目のランドセットの仕方かからプレイの仕方までかなり上手に出来たなっていうのは思いました。今日朝ビデオ見てて、さすがにこのゲーム俺上手いなって!(笑)自画自賛してるシーンも実はありました。(笑)まぁプレイミスの方が多いですけどね。ランドセットの仕方、コンバット、カードのプレイの順番、全部上手にできたかなって。」

mtgjpのグランプリ・静岡2018 生放送1日目:レガシーをwww.twitch.tvから視聴する

――最後に今期の目標をお願いします!
覚前「このシーズン始まってPTとGPで24点、100点ペースプラチナいき!POY超えてるじゃないですか!年間1位でしょ間違いなく。今期はプラチナ目指したいよね、やっぱり。これで目指さなかったら何でマジックやってる?みたいになる。上振れろ俺!ってことで。(笑)」
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覚前さんがTOP8に入るかどうかみんなでSTANDINGを見ながら話しているところ。「ワタナベEYE的にはたぶん7位か8位…!」と話していたら見事的中していました。

 

 

市川ユウキの場合

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アンコウ《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》好きの市川さんは1日目を2敗で終わり、翌日スタンのbye中に2-0できれば続けると言っていましたが残念ながら2日目初戦(9回戦)敗退→DROPし232位となりました。
公式カバレージにデッキテクが掲載されていますので、そちらもあわせてご覧ください。

 


市川ユウキ『グリクシス・デルバー』
GP・静岡2018(レガシー)



3 《Underground Sea》
3 《Volcanic Island》
2 《汚染された三角州》
2 《沸騰する小湖》
2 《霧深い雨林》
2 《溢れかえる岸辺》
4 《不毛の大地》


土地(18)


4 《秘密を掘り下げる者》
2 《若き紅蓮術士》
2 《真の名の宿敵》
4 《グルマグのアンコウ》


クリーチャー(12)


4 《渦まく知識》
4 《思案》
4 《思考掃き》
4 《稲妻》
2 《思考囲い》
2 《呪文貫き》
1 《呪文嵌め》
4 《目くらまし》
1 《削剥》
4 《意志の力》


呪文(30)


1 《イゼットの静電術師》
2 《紅蓮破》
2 《外科的摘出》
1 《水流破》
1 《真髄の針》
2 《苦花》
2 《悪魔の布告》
1 《削剥》
1 《仕組まれた爆薬》
1 《最後の望み、リリアナ》
1 《島》


サイドボード(15)


 

――デッキ選択の理由は?
市川「まず調整はMOである程度いろんなのを組めるんで順々に回していきました。輝也と同じく奇跡がパっと見て一番強そうだなって思ったんですけどコマ《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》があったときと違って今は、ひたすら1マナで山札3枚見てカード1枚引くみたいなカード(《先触れ/Portent》や《思案/Ponder》)がいっぱい入ってロングレンジなゲームをして勝つみたいなデッキになってプレイングの差が出るようになったんで勝てないだろうと。その後グリクシスコントロールやランズ、スニークショーとか使ってみたんですけどどれもあまり…。そんな時に知り合いのレガシー勢に良いデッキある?どう?って聞いたら、「今、結構デルバーいいです!瀬畑さんが使った《思考掃き/Thought Scour》4枚のかたち結構勝ちます。」って話になって。グランプリの前週に晴れる屋でレガシーのトーナメントがあったんで出てみて、6回戦くらいやったら改善点とか、どのくらいのレンジのゲーム展開になるのかとかある程度わかったんで帰ってきてMOで微調整してこれで出ようと決めた感じです。」

――印象に残った場面はありましたか?
市川「bye明け1回戦目の1ゲーム目ですね。bye明けでフィーチャーされて試合始まる前に梅様にやっかみを言ったり、横の卓にいた辻川くんと対戦相手との会話聞いたり…まぁ今思えばその時点で集中ないですね、どう考えても。(笑)んでですね、1ターン目に僕が《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》出して相手は青黒白のデッキだったんですけど、普通デルバーってそうゆう除去デッキには全然信頼性がなくて1マナで除去するカードが入ってるんですぐ除去されちゃうんですけど3ターン目くらいまで残ってたから結構殴れてるなって思ってて。。。。。」

覚前「そんなやつおる?!せばちゃんいつも3byeやったから。」
市川「そうそうそう、身体寝てた。4、5年ぶりの2byeだったし昨日も結構タフな肉体労働をこなした後ですからね、さすがにきた。カメラあったらヤソにボロクソに言われるところだった。「さすがに頭おかしいんじゃないですか、手札見えてないですよね」って。(笑)」

 

 

山本賢太郎の場合

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山本さんは愛機「スニーク・ショウ」で出場し、もともとスタンダードに比重を置いていたこともあり2敗したところでDROP。第4回戦目にグランプリ・千葉2016の決勝戦を思い起こさせる一場面もありましたが、残念ながら初日敗退となりました。

 


山本賢太郎『スニーク・ショウ』
GP・静岡2018(レガシー)



3 《島》
3 《Volcanic Island》
3 《古えの墳墓》
2 《裏切り者の都》
2 《沸騰する小湖》
2 《汚染された三角州》
4 《溢れかえる岸辺》


土地(19)


4 《グリセルブランド》
4 《引き裂かれし永劫、エムラクール》


クリーチャー(8)


4 《思案》
4 《実物提示教育》
4 《定業》
4 《渦まく知識》
4 《意志の力》
4 《呪文貫き》
1 《削剥》
4 《水蓮の花びら》
4 《騙し討ち》


呪文(33)


3 《削剥》
4 《神聖の力線》
3 《秘儀の職工》
2 《血染めの月》
2 《紅蓮地獄》
1 《精神を刻む者、ジェイス》


サイドボード(15)


 

――デッキ選択の理由は?
山本「僕、プロツアー終わってからラスベガスでずっとポーカーしてて、今週の火曜日に帰国したんですね。その間1回GPミルウォーキー出たくらいでほぼマジックやってなくて。練習できる時間があと2日しかないみたいな状況だったんですけど、レガシーは今年のマジック25周年記念プロツアーで使ったスニーク・ショウに経験値があるのでこれを使おうと。今の環境では各地の大会見ても全然勝ってないし、なんか好きな人が使っているだけみたいなデッキだったんで、僕も全然勝てるとは思ってなかったんですけど…今回のレガシーはほとんど捨てGPでしたね。(笑)」

――ここ2年くらいずっとスニーク・ショウ使ってますよね?例えば何のカードが禁止されたら使わなくなりますか?
山本「え?(笑)あの2点ダメージくらって2マナ出る…《古の墳墓》が禁止されたら、さすがに終わりかなって。まぁいろんなデッキが終わりますね。(笑)」
市川「さすがにスニショーのデッキのカードは禁止されることが無さそう。なんら心配もない。そんなに勝たんし!」
山本「そうだね。そういえば今日、1試合目(ラウンド4回戦目)で初戦の相手で、僕が先手で1ターン目エムラクール出したんですよ。そしたら相手返しに《カラカス/Karakas》でバウンスしてきて…もう今日はダメだなって思いました。(笑)しかも《意志の力/Force of Will》も構えてたんで今日は俺の日かな~って思ってたところ開始早々にやられて。(笑)」

●DSCN9973
初期メンバー3人がレガシーに出場しました

01
発足3ヶ月後くらい、GP名古屋・2016のときの集合写真

 

 

 

 

 

●スタンダードの戦績まとめ

ラウンド 市川(1405位) 山本(56位) 渡辺(16位)
1 bye bye bye
2 bye bye bye
3 × bye bye
4 × ×
5 ×
6 DROP
7
8 ×
9 ×
10
11 ×
12 ×
13 × ×
14
15

 

山本賢太郎の場合

いいかたちのデッキが出来たので結構自身ありますよ、とめずらしく自信をのぞかせてくれた山本さんはPP2点と$250をきっちりそつなくGETしていました。さすがです。

 


山本賢太郎『ビッグ・レッド』
GP・静岡2018(スタンダード)



23 《山》
2 《オラーズカの拱門》


土地(25)


4 《凶兆艦隊の向こう見ず》
4 《ゴブリンの鎖回し》
4 《再燃するフェニックス》
4 《包囲攻撃の司令官》


クリーチャー(16)


4 《宝物の地図》
2 《シヴの火》
2 《ショック》
3 《ウルザの後継、カーン》
2 《苦悩火》
2 《火による戦い》
4 《溶岩コイル》


呪文(19)


4 《軍勢の戦親分》
3 《魔術遠眼鏡》
3 《焦熱の連続砲撃》
1 《ウルザの後継、カーン》
1 《火による戦い》
3 《絶滅の星》


サイドボード(15)


 

――赤単好きですね!今回はどのような構成にしたんですか?
山本「GPミルウォーキーにプロツアーと同じボロスエンジェルで参加したんですけど、結果は2日目途中ドロップで。その時に思ったのが《ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza》ってカードがめちゃめちゃ強いなって。んで、MOCSの上位入賞者リストを見てたときに7-1リストにサイドにカーンが入ったかたちのビッグ・レッドがあって、これは上手くカーンを使えるデッキだなって思って調整スタートしました。基本カーンの+1能力って相手に選択権があるんで、序盤はほとんど土地が手に入るんですね。だから、ある程度土地が増えて嬉しいデッキじゃないとあまり上手く使えない。でもビッグ・レッドってX火力(《苦悩火/Banefire》や《火による戦い/Fight with Fire》)があって、そうゆうカードを上手くキッカーとしてプレイするには土地は無限に欲しいデッキなんでカーンはメインの方が合ってるなって思って、僕はメインに3枚にしました。」

Banefire Fight with Fire

――調整は1人で?
山本「修平さん(中村修平さん)とレイ(佐藤レイさん)には教えたんですけど2人とも感触よくないって事で使わなかったみたいです。」
佐藤「大会前夜にデッキどう?と聞いたら“そこそこ”って言ってたじゃーん!良かったなら言ってよー!」
山本「(笑)。まぁこのデッキ秘密にしておきたかったから控えめに言ったかもしれない。」

――MVPカードはありますか?
山本「それはカーンですね。更地にカーンが板!ということで。」

Karn, Scion of Urza

 

 

市川ユウキの場合

市川さんは11/29はPTQ(レガシー)、11/30はレガシー1日目、12/1はレガシー2日目&スタン1日目、12/2はPTQ(スタン)…と朝から晩までかけぬけた怒涛の4日間でした。

 


市川ユウキ『グリクシスコントロール』
GP・静岡2018(スタンダード)



5 《沼》
1 《島》
4 《湿った墓》
4 《硫黄の滝》
4 《蒸気孔》
4 《水没した地下墓地》
4 《竜髑髏の山頂》


土地(26)


3 《破滅を囁くもの》
3 《破滅の龍、ニコル・ボーラス》


クリーチャー(6)


1 《虚報活動》
1 《アズカンタの探索》
2 《最古再誕》
2 《一瞬》
2 《喪心》
2 《薬術師の眼識》
4 《渇望の時》
1 《否認》
2 《悪意ある妨害》
2 《中略》
2 《ヴラスカの侮辱》
1 《標の稲妻》
1 《黄金の死》
2 《煤の儀式》
3 《思考消去》


呪文(28)


3 《正気泥棒》
1 《アズカンタの探索》
1 《喪心》
1 《薬術師の眼識》
2 《軽蔑的な一撃》
1 《ヴラスカの侮辱》
1 《標の稲妻》
3 《強迫》
2 《黄金の死》


サイドボード(15)


 

――デッキ選択の理由は?
市川「ゴルガリとセレズニアで悩んでいたがレガシーに注力していたため自信なく…そんなところにヤソがリストをツイッターに投稿。グリクシスはテストプレイした感じ”惜しい”感じで、良いリストがあれば使っても良いかなと考えていたのでヤソにサイドプランとか教えてもらって出ました。」

――実際に使ってみてどうでしたか?
市川「ヤソしか使えませんでした。」

市川
I’m not SHOTA YASOOKA!!!

 

渡辺雄也の場合

DSCN9997

プロツアーで使ったイゼットドレイクを練り続けつくり上げた改新版で出場し16位に入賞しました。
デッキテクは先日渡辺さんが書いてくれた、なべごく! ~イゼット・ドレイク調整禄~をご覧ください!

 


渡辺雄也『イゼットドレイク』
GP・静岡2018(スタンダード)



7 《島》
5 《山》
4 《蒸気孔》
4 《硫黄の滝》
1 《イゼットのギルド門》


土地(21)


4 《奇怪なドレイク》
4 《弾けるドレイク》
2 《パルン、ニヴ=ミゼット》


クリーチャー(10)


4 《発見+発散》
4 《選択》
4 《ショック》
3 《潜水》
2 《呪文貫き》
4 《航路の作成》
3 《溶岩コイル》
2 《アズカンタの探索》
1 《標の稲妻》
1 《模写》
1 《イゼット副長、ラル》


呪文(29)


1 《呪文貫き》
2 《軽蔑的な一撃》
1 《溶岩コイル》
3 《幻惑の旋律》
2 《火の血脈、サルカン》
1 《標の稲妻》
1 《焦熱の連続砲撃》
1 《つぶやく神秘家》
1 《イゼット副長、ラル》
1 《パルン、ニヴ=ミゼット》
1 《絶滅の星》


サイドボード(15)


 

――デッキ選択の理由は?
渡辺「プロツアーで使ったもののアップデート版ですね。プロツアーで出たときのリストだとめちゃくちゃ負けて何やっても全然勝てなくてノイローゼ気味に。(笑)そんな時にMOの5-0リストにryuumeiっていうMOで有名なアカウントの方があげてたイゼットのリストが僕の理想形で、使ってみて感触も良かったんでメインは59枚同じかたちで使うことにしました。同じイゼットドレイクなんで対戦相手の方はプロツアーと同じなのかな?って思ってくれるラッキーな場面もありました。三原さんと当たったときも「フェニックス全然落ちないね」って言われて「入ってねえよ!」って。(笑)なので、リストみんな知ってるというところも意識してデッキの構成を考えてきた感じです。」

 

●DSCN0005
三原さんとの対戦は終始笑いながらで、とても楽しそうでした!

DSCN9996
《模写/Quasiduplicate》でヤソトークンを出している盤面

 

 

 

 

後日、八十岡さんに本大会の総評(一言コメント)をしてもらいました!

八十岡
やまけん
レガシーは暇つぶしみたいな?感じなんで特に触れることなし。
スタンは4敗なんで自信あり気でしたが普通の成績におさまりましたね。まぁ4敗なら十分でしょう。個人的にはあと1勝くらいしたかったのかな?

てるや
エルドラージみたいな(直線的な)デッキが性に合ってた。はまったときに勝つデッキの方が向いてるのかなって。それでいて細部も上手く練れてて(よかった)きちんと理論だてて考えていたし。いいデッキ選択だったんじゃなかったかな。
あと、TOP8残るとかなり勝ちますね。TOP8、4回中3回優勝してますよ?勢い系、わけてほしいですね。(笑)

なべ
スタン1本にしぼって大会2~3日前までは結構困ってましたけど、なんとかギリギリ間に合ったみたいで。
PTでTOP8入ったイゼットありきの、今回のイゼットだったので(自分が)有名な(だという)ところを上手くプラスに使うテクニカルな戦い方だったなと。初見だと違いがわかりづらいところもあったんで。

瀬畑
レガシーは練習段階でもいいデッキ見つからないって困ってましたね。実際レガシーはなかなかいいデッキ見つからないんで性に合ったデッキを使うだけかなと。
スタンはセンスが無かったんじゃないですか?(笑)あんないいデッキを渡したのにまさか0-3するなんて。結構性格が出ますからねコントロールデッキは、微細なちぐはぐ感がでますから合わなかったのかな。

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スーツ姿すてきだったので写真撮りたかったのですがカメラを向けるたびに逃げられたシリーズ

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