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ヤソのカードレビュー『団結のドミナリア』

ヤソのカードレビュー

 

みなさんお久しぶりです、八十岡です。

前回の『ニューカペナの街角』からかなり間が空きましたが、「ヤソのカードレビュー」記事の時期になりました。

今回は『団結のドミナリア』ということで、久しぶりのドミナリア次元になります。
ドミナリアはマジックでも一番有名な次元であり、昔のセットの数々で舞台となっています。昔からマジックをやっていた人たちには馴染み深い次元なので、かなり楽しみなのではないでしょうか?
私はこれから1年、かなり楽しみです。

最近の人たちでも2018年の『ドミナリア』はかなり印象的なセットでしたし、テフェリーやカーンといった強力なプレインズウォーカーも記憶に残っているのではないでしょうか。

今回は、ファイレクシアの法務官の1人シェオルドレッドが乗り込んできて、カーンがあまりにも情けなく拉致されたり、修復したはずのウェザーライト号もファイレクシアの手に落ちて完成化していたり、チャンドラの師であるヤヤ・バラードが味方だと思っていたアジャニにやられてしまったりと、かなりおもしろい展開になっています。気になった方はストーリーも追ってみてください。
ここから1年は久しぶりに同じ舞台のセットになるので、よりマジックを楽しめると思います。

前置きが長くなりましたが、今回のカードレビューに行ってみましょう。

 

●『団結のドミナリア』注目カード

土地

1白青2黒赤3赤緑

4白黒5青赤6緑青

まず最初に注目するのは、久しぶりに戻ってきた通称「ダメラン」(=ダメージランド)。
私がマジックを始めた頃からあった代表的な2色土地なので、これはちょっと嬉しい。

まだ以下の4種(青黒、緑白、緑黒、赤白)はないが、この後のセットで入るという噂。

地底の大河低木林地9ラノワールの荒原10戦場の鍛冶場

対抗色ダメランは2015年の『マジック・オリジン』で再録されていたが、友好色に関しては2007年の『第10版』が最後なので、15年ぶりの再録となる。これにより、パイオニアで友好色のダメランが使えるようになった。
確定アンタップインの2色土地は、早い2色デッキを作る上では必須なので、これにより最近は少なかった2色アグロが復権するかもしれない。

 

プレインズウォーカー

カーンアジャニヤヤ

再録の《ヴェールのリリアナ》は置いといて、今回の新規プレインズウォーカー3人は、捕まってしまったカーン、完成化してしまい裏切り者となったアジャニ、そのアジャニにやられてしまったヤヤ・バラードということもあってか、全体的にかなりおとなしめになっている。
ただ、《焦熱の交渉人、ヤヤ》はプラスで果敢持ちのトークンを出すという強い能力なので、収まるデッキがあればかなり活躍するような気がする。早いうちに集めておいたほうがいいかも。

 

力戦の束縛

《力戦の束縛》は5色デッキ専用だが、現代によみがえったソープロ(《剣を鋤に》)の可能性を感じる。スタンダードだけではなくモダンでも使われそうな気が。ぱっと見はアンコモンっぽいレア。

 

傲慢なジン

『マジック2019』にいた《奇怪なドレイク》に、なぜかコスト軽減効果がついた《傲慢なジン》。こういうクリーチャーがいると、青単や青赤のスペルデッキを作りたくなる。
しかし、昔のドミナリアにいたジンといえばだいたいはデメリット持ちだったのに、最近のジンときたら……。

Emberwilde DjinnNettletooth Djinn
《エンバーワイルドのジン》《イラクサの牙のジン》など、思い出深いジンたち

 

シェオルドレッド

前回は7マナの超強力クリーチャーだったが、今回の《黙示録、シェオルドレッド》は4マナ4/5と、見た目はかなりしゅっとした感じになった。
しかし、ドローというマジックで一番強く、一番楽しい行為をとがめる能力が弱いはずもなく、さわられなければそのままゲームに勝ってしまうレベル。
タフネス5なため赤い除去では基本さわれないので、環境初期はこれを倒すために黒いデッキが増えていく気がしている。

 

底への引き込み

黒いラス(=《神の怒り/Wrath of God》)こと、《底への引き込み》。なぜか「種類数+1」の修正なので、かなり強力! タフネス5の《黙示録、シェオルドレッド》とも相性◎。

 

ラーダの扇動者

《アン一門の壊し屋》を彷彿とさせる《ラーダの扇動者》。《熊野と渇苛斬の対峙》とも相性がよく、赤いデッキではかなり活躍してくれそうだ。ただ赤いデッキは《黙示録、シェオルドレッド》を乗り越えるのがかなり難しいので、そこが難点。
ウラブラスクではシェオルドレッドに勝てないのか……。

アン一門の壊し屋熊野と渇苛斬の対峙

 

ラノワールの壌土語り

《ラノワールの壌土語り》は、久しぶりにタフネスが3ある2マナのマナ・クリーチャー。タフネス3はショック(2点火力の総称)に耐えられ、ブロッカーにもなるのでかなり優秀。
マナ・クリーチャーは後半戦で普通何もしないが、土地を3/3にする効果もあるのでかなり強力だ。特に環境初期は2マナが弱いので、期待している1枚。

 

ウィンドグレイス

あの「ナイン・タイタンズ」が1人、ウィンドグレイス卿。誇り高き豹族の戦士の魂がまさかのカード化!
『次元の混乱』の際、自らの命を捧げて次元の裂け目を封じたウィンドグレイス卿だが、その魂が未だドミナリアに残って守り続けていると考えるとなかなかいい。
《ウィンドグレイスの魂》はサイクリング土地や魂力土地と相性がよく、フラッド受けにもなるので、ジャンドを組むなら入れておいて損はない。《鏡割りの寓話》との相性もかなりいいので、もしかしたらかなり使われる可能性もある1枚。

 

今回のレビューはここで終わりになります。
『団結のドミナリア』では一気にストーリーが動きだした気がします。
次のセットは『兄弟戦争』となっており、『ウルザズ・サーガ』の頃にマジックをやっていた人たちが食いつく内容になることは間違いないでしょう。昔のストーリーを知らない人たちも、知るいい機会になると思います。
ウルザとミシュラ、そしてテフェリーがどのぐらい強力なカードとして登場するのか、今から楽しみですね。

次は11月発売の『兄弟戦争』で会いましょう。

ではでは。

 

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