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ヤソのカードレビュー『カルロフ邸殺人事件』

ヤソのカードレビュー

皆さんお久しぶりです。八十岡です。

今回は『カルロフ邸殺人事件』のカードプレビューになります。よろしくお願いします。

今回の舞台カルロフ邸は、皆さんもご存じテイサ・カルロフの自宅になります。
テイサが各ギルドの面々を招待したパーティで、ゼガーナが殺されるところからストーリーが始まります。
メインの登場人物は探偵のアルキスト・プロフト、容疑者にされた暗殺者のエトラータ、そしてケイヤとケランになります。
途中でジュディスから依頼を受けた虐殺少女が出てきたり、ただ悪い事をしているクレンコが出てきたりと、過去のラヴニカで出てきた人たちが結構出てきますし、犯人も予想外で面白いのでまだ読んでない方はぜひ読んでみてください。
ミステリーは結末を知ってしまうと楽しめないと思うので、今回はあまり触れずに行きます。

『カルロフ邸殺人事件』はそんなミステリーをもとにしたトップダウンデザインのセットで、キーワード能力も調査を行なう、変装、偽装する、容疑をかける、証拠収集……と、すっと頭に入ってきやすいものになっています。また新しく「事件」というカードタイプを持つエンチャントも作られました。
ドミナリアで「英雄譚」が出てから、こういうフレーバーに沿った面白いギミックが増えてきましたね。

それではカードレビューに移りたいと思います。

今回のセットは《勢団の銀行破り》《黙示録、シェオルドレッド》のようなただ強いというカードは少なく、何かと組み合わせたら強そうってカードが多い印象です。
また今までだと3マナぐらいで微妙なカードが多かったんですが、今回は2マナのカードが多くとりあえず使ってみようという気になります。
ひと癖あるセットではありますが、逆に言えば後から化けるカードが多いかもしれないということです。
それでは僕が注目しているカードを紹介していきたいと思います。

 

●『カルロフ邸殺人事件』注目カード

謎の現場の再現

デモチュー(《悪魔の教示者》)を内蔵した事件である《謎の骸骨の事件》。
出てくるトークンが「2/2/1 威迫、ブロックできない」なのでスペックは高くないが、後半デモチューになると考えれば悪くない。
こういうカードがあると1枚刺しのカードにアクセスしやすくなるので、デッキの幅も広がる。
ただ2ターン目のアクションとしては弱いので赤黒や緑黒に1、2枚入れたいなという印象。
全体除去を使ってくる相手にとても強いので、サイドに入れておくのも悪くない。

 

 

戦導者の号令

最近流行の、「アンセム(全体強化エンチャント)どこまで強くできるかシリーズ」の1枚。
《戦導者の号令》はマルチカラーとはいえさすがにやりすぎなようにも見えるし、現代の3マナはここまでしなきゃいけないのかとも思う。
今回強いエンチャントが多いので、《第三の道のロラン》を筆頭にサイド後簡単に割られてしまいそうなのが気になるところ。

第三の道のロラン

 

 

 

逃走する暗号破り

《逃走する暗号破り》は、フリップしたときに《アゴナスの雄牛》を思い出すドロー効果を持った2マナクリーチャー。
墓地対策に弱いところもあるが、そういうことをしてくる相手には2/2/1速攻・果敢で攻めていけるのもよい。

アゴナスの雄牛

 

 

 

火炎術の演出者

3点火力付きの3/2生物。最近本体火力が弱いので、もう少しこういうのが増えてほしい。
《火炎術の演出者》が2体並んだときは効果も2倍になるので、使うなら4枚使いたい。
ほかに表になるカードが増えていけば、より強くなっていくカード。

 

 

目ざとい新人

どんどん成長していく2マナクリーチャー、《目ざとい新人》。
《名もなき都市の歩哨》や《分派の説教者》など、タフネス4の優良クリーチャーがいるので安定して4/4の成長まで見込める。
警戒を持っているので、最近増えている毒デッキにも強い。とりあえず緑黒で使ってみたい。

名もなき都市の歩哨分派の説教者

 

 

 

運河浚い

最低でも2/2瞬速で、条件拾えた時は破格の性能を持つ《運河浚い》。
相手の除去に合わせるのが一番強いが、自分から除去と合わせて使っても十分強いと思う。青黒ミッドレンジにはすんなり入りそう。

 

 

蜘蛛網の頭、アイゾーニ

《蜘蛛網の頭、アイゾーニ》は6マナと重いが、《墓所のタイタン》を彷彿とさせる1枚。結構強いと思うが、アイゾーニという地味なキャラで損してる気がする。
緑黒は地図トークンや食物トークンなどいろいろなトークンが出るので、2枚ある状況で出せば全体除去を撃たれても損しないのがいい。

 

 

カイロックス

悪さしそうで案外しないような気もする1枚。
《カイロックスの電位闊歩機》で攻撃時に墓地のスペルをプレイできるが、マナは踏み倒さないので軽い除去や手札破壊が撃つのがいいだろう。
《宝船の巡航》を撃つのが強そうなので、パイオニアのイゼットフェニックスのサイドとかも悪くない気もするが、結局墓地対策に弱いのがネック。
スタンダードより下の環境のほうが何かやってくれそう。

宝船の巡行

 

 

 

危険な欲

3ドロー3点ドレインという、3マナとは思えないスペル《危険な欲》。
過去に例を見ない条件なため、実際どれぐらい難しいかは使ってみないとわからないが、最近は回避持ちも多いので案外行ける気はする。
《謎の骸骨の事件》とは普通に相性がよさそう。また先制攻撃持ちとも相性がいいので、何か探してみたい。

 

 

 

犯行現場の再現

条件が厳しそうとはいえ、コスト踏み倒しは何か悪さができそう。
切削できる英雄譚や、《魅惑の悪漢、マルコム》のようにディスカードできるクリーチャーと相性がいい。
《犯行現場の再現》は普通に使うだけだと大して強くはないので、いい使い方を模索したいところ。

魅惑の悪漢、マルコム

 

 

 

 

陰湿な根

いろいろ悪さしてくれそうなエンチャント《陰湿な根》。
マナクリーチャーが増えるだけも結構やりそうなのに、どんどん成長していくのでそのまま勝てるのがグッド。
墓地から手札に戻したり場に出したりでも誘発するため、いろいろな使い方が考えられる。

 

 

喝破

マルチカラーとはいえ、強い《マナ漏出》。最近墓地を使うカードが多いので、おまけの追放はかなり偉い。
正直パイオニアへの影響はかなり大きいと思う。
最近白は除去が強いし、打ち消しも強くてアゾリウスばっかりずるいですね。ディミーアはデッキ削ってる場合じゃないですよ!

マナ漏出

 

今回のカードプレビューはここまでとなります。

今週末にはプレイヤーズコンベンション横浜でモダンやスタンダードの大きなイベントがあり、自分はプレイヤーでの参加ではなく解説になるので、新カードがどれぐらい活躍するのか楽しみです。

またその2週間後にはパイオニアのプロツアーも控えています。
『カルロフ邸殺人事件』からパックがプレイブースターという新しい仕様になったので、ドラフトもどう変化するのか楽しみですね。

このプロツアー・シカゴから4月シアトル、6月アムステルダムというプロツアー連打が始まるので、頑張っていきたいと思います。
では次は『サンダー・ジャンクションの無法者』でお会いしましょう。

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