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ヤソのカードレビュー『兄弟戦争』

ヤソのカードレビュー

みなさんお久しぶりです、八十岡です。

『団結のドミナリア』からあまり時間が経っていない気もしますが、新セット『兄弟戦争』 のカードレビューになります。よろしくお願いします。

今回のストーリーは、酒杯の起動方法を知るためにサヒーリやケイヤの助けを得ながらテフェリーの精神を兄弟戦争の時代へとさかのぼらせ、過去を見てくるという話なので、現在時間軸の話と過去時間軸の話が描かれています。

過去の話では、昔からマジックをプレイしている人ならよく知っている、ウルザとミシュラの兄弟戦争の話が幼少期にさかのぼって語られています。詳しい内容をここで語りだすと長くなってしまうので、興味ある人は調べてみてください。昔は描かれていなかった、ウルザと未来から来たテフェリーとの邂逅などの新要素もあり、読み応えあると思います。
ちなみに話が膨大だからか、「注目のストーリー」カードも今までと比べられないぐらいたくさん収録されています。かなり重要なシーンを描いたカードたちなので、知っておくとリミテッドがより楽しくなると思います。

それではカードレビューに行ってみましょう!

●『兄弟戦争』注目カード

まずは兄弟戦争と言えばこの2枚。

ウルザ マイトストーン

ウルザ合体

 

ミシュラ ドラゴンエンジン

ミシュラ合体

ウルザとミシュラをどう表現してくるのか楽しみだったが、合体カードにすることで兄弟で戦っていた人間の時の姿と、プレインズウォーカーになったウルザ、ファイレクシアの機械化したミシュラ両方をカード化してくるとは、さすがに驚き。
手放しで強い! と言える性能ではないが、どのカードも使えるギリギリのラインではあるので、頑張って合体させてみたくなるカードたちだ。
もしウルザが合体してプロツアー勝ったりしたらカッコイイ。誰か頑張ってください。

 

徴兵士官 包囲の古参兵

『団結のドミナリア』ではカードが足りなくて組めなかった兵士デッキが現実味を帯びてきた。
《徴兵士官》は起動が4マナと重いが、《サバンナ・ライオン》相当が持っている能力としてはかなり強力だし、《包囲の古参兵》はあの《光輝王の野心家》の暴れっぷりを思い出せば、弱いはずはない。
さらに青白マルチカラーには強力なレジェンド《先兵の飛行士、ハービン》、土地に《要塞化した海岸堡》があるので、かなり兵士デッキを推している感じがする。久しぶりに白アグロの復権なるか!?

先兵の飛行士、ハービン 要塞化した海岸堡

 

時間の旅人、テフェリー

テフェリーの中では強すぎず弱すぎず、初めてちょうどいい強さに見える《時間の旅人、テフェリー》。
場に出したターンは弱いが、1度ターンが帰ってくればいろいろな方法で忠誠値をプラスできるので、個人的にはリスクとリターンがちょうどよく感じる。
そもそもドロー誘発は《策謀の予見者、ラフィーン》や《婚礼の発表》など、相性のいいカードがたくさんあるので、もしかしたらいろいろなデッキで使われるかもしれない。

ラフィーン 婚礼の発表

 

 

錨の鍛錬

スタンダードで見ることはなさそうだが、下環境で悪さしそうな1枚。《パズルの欠片》は2枚しかもらえないのに、なぜ《錨の鍛錬》は全部もらえるんだ……。

 

剃刀鞭

《屑鉄場のたかり屋》や《スカイクレイブの影》を思い出す1枚。インスタントタイミングで戻って来るだけでも強いのに、なぜか+1/+1カウンターのおまけつき。
3色デッキならデッキの土地はほぼ特殊地形になるので、これからのスタンダードも多色寄りになるのであればこの《剃刀鞭の人体改造機》はかなり使われそうだ。

屑鉄場のたかり屋 スカイクレイブの影

 

忠実な護衛、ハジャール

久しぶりの能力つき《番狼》(2マナ3/3)。
緑系アグロが強いための最低条件といっても差し支えないだろう。《忠実な護衛、ハジャール》は、はたしてグルールを救ってくれる1枚になれるのか!?

 

アーティファクト

スランの蜘蛛

地味に注目している1枚がこの《スランの蜘蛛》。
3マナでマナを増やしてくれるのに、2/4到達という高スタッツ持ち。
対戦相手がパワーストーンの恩恵を受けられるかどうかに左右されるカードではあるので、アーティファクトデッキが流行らなければかなりできる子にも見えるが、はたして……?

 

土地

ミシュラの鋳造所

そもそもクリーチャー化する土地がなぜ「ミシュラランド」と呼ばれるかというと、一番最初に出たクリーチャー化する土地が《ミシュラの工廠》だったからだ。

ミシュラの工廠

《ミシュラの鋳造所》は、その初代と比べると起動が2コストと重くなって弱体化はしてしまってはいるが、パンプ効果はかなり強力なので《自律型組立工》や《変わり谷》などの組立作業員と一緒に使っていきたい。
自称“世界一のミシュラランド好き”なので、このカードもぜひ使っていきたいところ。ちなみにプレミアイベントでミシュラランドによって与えた累計ダメージ量は、ほぼ間違いなく世界で一番だと思う。

自律型組立工 変わり谷

 

今回のカードレビューは以上になります。
『兄弟戦争』では試作という新キーワードが出ましたが、かなり安全な数値に置いてきたなという印象でした。個人的にはもうちょっとヤバイのが欲しかったですが、まぁ試作品が強いのもおかしな話ですからね。

全体に目を通して思ったのが、今回の能力が全体的にリミテッド向きなので(蘇生、試作、パワーストーン生成と重い起動効果あたり)、いつも以上にリミテッドが楽しそうだなということです。
またパックから昔の謎のアーティファクトも出てくるらしいので、それがどのぐらい影響あるかもやって実感してみたいと思います。

次は『ファイレクシア:完全なる統一』でお会いしましょう。

ではでは。

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