【PTDOM】市川・八十岡のドラフト【Day1】
by Team Cygames
つづいて市川さんと八十岡さんのドラフトの解説をそのままお届けします。
●市川ユウキのドラフト
市川さんは《クルーグの災い魔、トラクソス/Traxos, Scourge of Kroog(DOM)》を起こして殴る緑黒タッチ赤デッキをドラフトしたところ、卓には緑黒ベースの人が3人いたのですが、それでも2-1できました。
ピックの流れ
1パック目
1-1《クルーグの災い魔、トラクソス/Traxos, Scourge of Kroog(DOM)》
1-2《荒々しいカヴー/Untamed Kavu(DOM)》
1-3《ヤヴィマヤの苗飼い/Yavimaya Sapherd(DOM)》
1-4《ハルシオンの目撃者、エヴラ/Evra, Halcyon Witness(DOM)》
1-5《成長の資質/Gift of Growth(DOM)》
1-6《森林の墓地/Woodland Cemetery(DOM)》
市川「《クルーグの災い魔、トラクソス/Traxos, Scourge of Kroog(DOM)》はめっちゃ強いし、歴史的に寄せればいいだけなんで、初手だと取りやすいですね。
緑行きたいなと思ってやってて、1-4が黒の4マナ3/3ハスク（《雑食のサリッド/Thallid Omnivore(DOM)》）か《ハルシオンの目撃者、エヴラ/Evra, Halcyon Witness(DOM)》だったんですけど、まだ黒は決まってないし、《エヴラ》なら伝説だから初手との相性もいいし、緑白トークンみたいな感じになってもいいなと思ってピック。
次の1-5で、4マナ2/3の2マナでサクって1ドローするやつ（《サリッドの予言者/Thallid Soothsayer(DOM)》）が流れてきたんですけど、2/3はそんな強くないんで保留。このパックにさっきの4マナ3/3ハスクがいればそっち取ってたんですけど。代わりに《トラクソス》と相性がいい《成長の資質/Gift of Growth(DOM)》にしました。相手のアタックに対応して《トラクソス》を起こしてブロックして、次こっちのターンで殴って……って展開もできるんで。
最後のほうに白の《メサ・ユニコーン/Mesa Unicorn(DOM)》が流れてきたのを見て、緑白でもいいし緑黒でもいいなと思いつつ1パック目を終えました。」
2パック目
2-1《胞子冠サリッド/Sporecrown Thallid(DOM)》
2-2《不純な捧げ物/Vicious Offering(DOM)》
2-3《密航者、スライムフット/Slimefoot, the Stowaway(DOM)》
2-4《ヤヴィマヤの苗飼い/Yavimaya Sapherd(DOM)》
2-5《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(DOM)》
3パック目
3-1《カリゴの皮魔女/Caligo Skin-Witch(DOM)》
3-2《古えの憎しみ/Ancient Animus(DOM)》
3-3《シヴの火/Shivan Fire(DOM)》
3-4《冒険の衝動/Adventurous Impulse(DOM)》
3-5《成長の資質/Gift of Growth(DOM)》
3-6《始源のワーム/Primordial Wurm(DOM)》
3-10《炎矢師、ハラー/Hallar, the Firefletcher(DOM)》
市川「2-3までの流れで、これなら緑黒で行ってもいいなと。
でも実は、上家と緑黒で完全にかぶってたんです。それで3パック目はけっこうしょぼい感じに。
3-2で《炎矢師、ハラー/Hallar, the Firefletcher(DOM)》があって、2パック目で赤緑系のカードはけっこう流れてたし、たぶん一周してくるだろうと。3-1には赤黒マルチ（《血の炎、ガルナ/Garna, the Bloodflame(DOM)》）もあって、赤黒マルチと赤緑マルチが返ってきたら赤をタッチするだろうから、じゃあ3-3で《シヴの火/Shivan Fire(DOM)》取っとこうと。結局赤黒のほうは返ってこなかったんですけど、赤緑のほうは返ってきて、キッカー持ちの《成長の資質/Gift of Growth(DOM)》もたくさん取れたし、けっこうデッキにキッカーが入ってるんで、相性いいなと。
最終的にカードが3、4枚足りなかったので、メインから飛行7点（《空を射抜く/Pierce the Sky(DOM)》）とかディッチャ（《壊れた絆/Broken Bond(DOM)》）とか入れて、カードパワーが高いところは高いけど、弱いカードもけっこう入ってるんで、デッキのどこらへんを引くか、噛み合い次第だなという感じでした。」
市川さんのデッキ（森7、沼5、山3＋特殊地形2）
対戦結果
市川「1回戦目、2回戦目は噛み合いまくって、《クルーグの災い魔、トラクソス/Traxos, Scourge of Kroog(DOM)》が4ターン目に出ては無限に殴る感じでした。
結局、緑黒は3人かぶってたんです。1回戦目に当たった下の下の人が緑黒でした。その人、2-3で《密航者、スライムフット/Slimefoot, the Stowaway(DOM)》を流してるんで、さぞ強いカード取ってるんだろうなと思ったら《ファイレクシア教典/Phyrexian Scriptures(DOM)》でした。そのせいで《スライムフット》が漏れてきてて、それがなかったら自分は緑白タッチ黒になってたんじゃないかなと思いますね。3パック目の白の流れがすごくて、3-6くらいで《セラの天使/Serra Angel(DOM)》とか流れてきてたんで。
1回戦目が下下の人で、2回戦目は青黒赤に勝ち。3回戦目が上の人で、緑黒タッチ青で強かったんで負け。上と下下と緑黒がかぶったわりには、2-1で終えられてよかった。3人いてそれだから、緑黒はポテンシャルが高いなと。」
●八十岡翔太のドラフト
八十岡さんは青黒の遅いコントロールデッキをドラフトしましたが、勝ち筋の細さなど細かい点が響き1-2となりました。
ピックの流れ
1パック目
1-1《臓腑抜き/Eviscerate》
1-2《模範となる者、ダニサ・キャパシェン/Danitha Capashen》
1-3《飢饉の具現、トルガール/Torgaar, Famine Incarnate》
1-4《雲読みスフィンクス/Cloudreader Sphinx》
1-5《中略/Syncopate》
1-6《マーフォークのペテン師/Merfolk Trickster》
1-7《予言/Divination》
1-8《コイロスの守護者/Guardians of Koilos》
1-9《ヴォーデイリアの秘儀術師/Vodalian Arcanist》
1-10《ホマリッドの探検者/Homarid Explorer》
1-11《闇の取り引き/Dark Bargain》
1-12《闇の取り引き/Dark Bargain》
1-13《ホマリッドの探検者/Homarid Explorer》
1-14《ケルドの炎/The Flame of Keld》
八十岡「1-1は除去一択みたいな弱いパックで、1-2が《模範となる者、ダニサ・キャパシェン/Danitha Capashen, Paragon(DOM)》と4マナ4点火力（《ゴブリンの連射/Goblin Barrage(DOM)》）と黒の3マナ3/2の死んだらトークン出るやつ（《死花のサリッド/Deathbloom Thallid(DOM)》）が回ってきて、一番カードが強い《ダニサ》にしたんですけど、ここでほかの2枚にしてたらあとあと全然違ったかなと。
次の1-3でも4マナ4点火力と、《飢饉の具現、トルガール/Torgaar, Famine Incarnate(DOM)》と《巨大戦車/Juggernaut(DOM)》が回ってきて、もし1-2で火力を取ってたらここも火力で黒赤除去コントロールっぽくなってたと思うんですけど、そんなに強くないアーキタイプなんで、あんまり行きたくなかった。
1-4で《雲読みスフィンクス/Cloudreader Sphinx(DOM)》が来て、かなり青が空いてるなと。あと僕の開封パックに《ヴォーデイリアの秘儀術師/Vodalian Arcanist(DOM)》があって、ほぼ一周してくるから青黒コントロールもこの時点で意識してて、実際青黒のカードが軒並み全部一周してきたので、じゃあ青黒っぽい感じでいいかなと。」
2パック目
2-1《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》
2-2《氷結/Deep Freeze》
2-3《一瞬/Blink of an Eye》
2-4《密航者、スライムフット/Slimefoot, the Stowaway》
2-5《ギックスの信奉者、ローナ/Rona, Disciple of Gix》
2-6《金粉の水蓮/Gilded Lotus》
2-7《金粉の水蓮/Gilded Lotus》
2-8《選択/Opt》
2-9《ホマリッドの探検者/Homarid Explorer》
2-10《真珠三叉矛の達人/Master of the Pearl Trident》
2-11《ホマリッドの探検者/Homarid Explorer》
2-12《ケルドの戦呼び/Keldon Warcaller》
2-13《もの悲しい詩人/Tragic Poet》
2-14《工匠の助手/Artificer’s Assistant》
八十岡「2-1は《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(DOM)》と黒の－2/－2（《不純な捧げ物/Vicious Offering(DOM)》）があって、下がほぼ赤だけど上はやってなさそうで、すごい悩みました。現状デッキ弱そうなのと、まだ青赤も見えたんでワンチャン《包囲攻撃の司令官》をピック。すぐ後悔するんですけど、これはまあしょうがないですね。さすがに環境のトップレアなんで。
2-4で《密航者、スライムフット/Slimefoot, the Stowaway(DOM)》が回ってきて、勝ち筋が細いからタッチして使おうかなと。このへんでだいたい青黒タッチ緑になった感じですね。
2-6の《金粉の水蓮/Gilded Lotus(DOM)》は、《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(DOM)》をワンチャンタッチできるかなと。もう少し緑が濃くなったら、青緑タッチ赤黒とかも一応考えてました。
2-2の段階で、1マナの-5/-5アーティファクト（《獣血蝋燭/Bloodtallow Candle(DOM)》）があって、現状《ギックスの信奉者、ローナ/Rona, Disciple of Gix(DOM)》で使いまわすカードがほぼなかったから、一周してきたら取ろうかなと思っていて、無事一周してきたにもかかわらず、2-10で頭がボケて《真珠三叉矛の歩哨/Sentinel of the Pearl Trident(DOM)》を取ってる（笑）。
一応理由はあって、『これで《スライムフット》や《ローナ》をブリンクで守れるし、《包囲攻撃の司令官》もブリンクできるしな』と思いながら取って、取ったあとに『いや、できないな？』って。なぜかブリンクできると思い込んでた。このミスはけっこう響きましたね。結局《ローナ》は死んだ《スライムフット》を戻すくらいしかやることがなくてちょっと弱かった。
それにゲームが長引くと、《スライムフット》で地上は固まるんですけどデッキが細くて除去もそこまで多くないんで、最終的によく飛行に負けてた。序盤が弱いんで、地上の4マナ4/4とかに一度は除去撃たないといけないんですよ。そうなるとあとから降ってくるボムに対処できない。もし-5/-5があれば、除去が実質3枚水増しされるんで、耐えきれたかなと。」
3パック目
3-1《臓腑抜き/Eviscerate》
3-2《悪意の騎士/Knight of Malice》
3-3《密航者、スライムフット/Slimefoot, the Stowaway》
3-4《氷結/Deep Freeze》
3-5《ギックスの信奉者、ローナ/Rona, Disciple of Gix》
3-6《菌類感染/Fungal Infection》
3-7《愚蒙の記念像/Memorial to Folly》
3-8《クローサのドルイド/Krosan Druid》
3-9《巻き戻し/Unwind》
3-10《ガイアの祝福/Gaea’s Blessing》
3-11《高木の武装/Arbor Armament》
3-12《救出/Rescue》
3-13《上古族の栄華な再誕/Primevals’ Glorious Rebirth》
3-14《スカークの探鉱者/Skirk Prospector》
八十岡「3-2に《密航者、スライムフット/Slimefoot, the Stowaway(DOM)》があったんですけど、2マナ圏が薄すぎるんで《悪意の騎士/Knight of Malice(DOM)》を取って、そしたら3-3でまた来た（笑）。
緑の4体トークン（《苗木の移牧/Saproling Migration(DOM)》）とか、苗木系が取れたらよかったんですけどまったく見ず、あとは目の前にあった青と黒のカードだけつかんで終わりという。
フィニッシャー不足ですね。《雲読みスフィンクス/Cloudreader Sphinx(DOM)》がもう1枚とか、何かあればよかったんですけど。
やっぱり1-2がポイントでしたね、そこで黒の3マナ3/2を取っていれば2-1でもたぶん－2/－2のほうを取ってたんで、そしたらかなりしっかりた青黒になってた。
あと卓のパックがすごい偏ってて、同じカードが5枚とか出たし、《スライムフット》も《ローナ》も3枚ずつ出たんですよね。そんなにあってもしかたない。よく《スライムフット》と《ローナ》が場にいて、手札に2枚目の《スライムフット》と《ローナ》を抱えた状態で飛行に殴られて負けてました。」
八十岡さんのデッキ（島8、沼6、森3＋特殊地形1）
対戦結果
八十岡「1-2か、2-1はできるかなってデッキでしたけど、1回戦目は相手のデッキが強くて負け。2回戦目は相手のデッキが弱くて勝って、3回戦目はかなりいい勝負でした。
向こうが飛行でクロック作ってて、こっちはライフ押されてるけど《飢饉の具現、トルガール/Torgaar, Famine Incarnate(DOM)》で殴り始めて相手は少しずつチャンプしてて、どっちが有利かわかんない状態だったのが、こっちは土地を重ねて引いちゃって、相手のほうが引きがよくて1ターン間に合わず。」
まとめると、Team Cygamesの1日目のドラフトは2-1、1-2、1-2、0-3とあまりふるわない結果になってしまいました。前日の記事にもあったように、「弱いカードばかり流れてくるスポット」に入るとどうしようもない……ということが実感できます。
続く構築ラウンドでの巻き返しに期待です！
〈MUSASHI〉の行弘さんは見事ドラフトを3-0し、4ラウンド目でフィーチャー席へ。
おまけ：会場にいたジョイラさん
